授業の進め方

初級文法「活動」のやり方|4つの活動で「日本語の運用力」を手に入れよう!

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「日本語の授業で、活動は何をすればいいの?」「練習と活動は違うの?」

こんな疑問を持っていませんか?

 

この記事は、初級文法の「活動」のやり方4つを紹介しています。

たのすけ
たのすけ
この記事を書いているは、日本語教師のたのすけ(@t_tanosuke)です。以前は日本語学校で専任講師をしていましたが、現在はオンライン日本語教師として働いています。

 

この記事を読めば、以下の疑問が解決します。

  • 初級文法の授業で「活動」は何するの?目的は?
  • 「練習」と「活動」は違うの?
  • 「活動」の具体的なやり方を知りたい!

 

「活動」は、学習者が楽みながら日本語の運用力をつけられます。

学習者が学んだ文法が「使えるようになった!」と感じられる瞬間なので、学習者も教師も嬉しく楽しい時間です

 

この記事を読んで、ぜひ明日からの「活動」の参考にしてみてくださいね。

 

初級文法の授業「活動」について

パソコンを見て話している男女

活動とは

活動とは応用練習のことで、導入でわかって、練習で覚えたものを「使う」練習です。

練習は覚えるために機械的に発話練習をすることが多いですが、活動は覚えた文型を運用できるようにするためにロールプレイ、ゲームなどをします。

 

活動と練習の違い

活動と練習は、目的が違うのを知っていますか?

  • 練習=(導入でわかった文型を)覚える
  • 活動=(導入でわかって練習で覚えた文型を)使う

練習は自分で考えた発話はあまりありません。なぜなら、正しい形を覚えるのが練習だからです。

活動は話す型が決まっていません。なぜなら、活動は運用する力をつけるのが目的だからです。

活動は、自分で場面に合わせて必要な日本語を使うので、実際のコミュニケーションに近いです。

 

総合的に日本語力を向上させるには、練習も活動もバランスよくすることが大切です。

練習については、「初級文法の練習方法9選|練習のバリエーションを広げたい日本語教師必見!」について詳しく書いていますので、ご覧ください。

 

活動の種類

活動は大きく分けて2つあります。

活動の種類内容
自分のことや実際のことを聞いたり、話す活動
  • レポート
  • インタビュー
  • スピーチ
  • ディスカッション etc…
自分以外のものになって聞く、話す活動
  • ロールプレイ etc…

 

自分のことや実際のことを聞いたり、話したりする活動は、学習者にとってはモチベーションが上がります。

たのすけ
たのすけ
文型によって、どの活動をするのがいいのかは異なります。一番最適な活動を選びましょう。

 

初級授業「活動」の4つのやり方

活動のやり方は4つあります。

  1. インタビュー
  2. ディスカッション
  3. スピーチ
  4. ロールプレイ

それでは、詳しく見ていきましょう!

インタビュー

マイク

インタビューは、相手に質問をして答えを聞く活動です。

インタビューをするときは、インタビューシートがあるといいですね。例えば、下記のようなものです。

インタビューシート

(  )は自分で質問を考えます。インタビューシートを持って、相手にインタビューをします。

(インタビューの例)

S1:お名前は何ですか。  S2:ミラーです。

S1:お国はどちらですか。 S2:アメリカです。

S1:おいくつですか。   S2:28歳です。

 

インタビュー中、教師はインタビューをする側やされる側のフォローをします。人数が奇数で足りない場合は、インタビュー相手として参加します。

インタビューはやって終わりではなく、最後に結果をまとめて発表してもらうといいと思います。

上の例だと、まとめとしてインタビューした友だちをクラスで紹介します。

こちらはミラーさんです。ミラーさんはアメリカ人です。28歳です。

 

ディスカッション

ディスカッションする人たち

ディスカッションとは、あるテーマについて意見を言い合う活動です。

ディスカッションをするときは、グループを作ります。単純に人数で分けるのではなく、学習者の性格でグループ分けができればベストです。

 

例えば、静かな人4人が同じグループでもディスカッションは活発に行われません。

おしゃべりな人、自分の意見をはっきり言う人など、違う性格の人が一つのグループになるとおもしろいディスカッションができます。

 

初級のころは、最初に意見の言い方を説明したほうがいいです。例えば、下記のようなものがあるといいですね。

 

ディスカッションの例を見ていきましょう。

(ディスカッションの例)

司会:テーマは「住むなら田舎と都会のどちらがいいか」です。S1さんはどう思いますか。

S1:私は住むところについて、田舎がいいと思います。なぜなら、静かで緑が多いからです。

司会:S1さんは田舎ですね。S2さんはどう思いますか。

S2:私はそう思いません。私は都会のほうがいいと思います。

 

ディスカッションをするときは、司会とタイムキーパーも学習者に任せましょう。

教師は、机間巡視をして、話が止まっているグループや話す人が偏っているグループのサポートにまわります。

最後にグループで話し合った内容をまとめて発表してもらうといいと思います。

 

スピーチ

スピーチの時間は1人3分ぐらいが多いです。初級だと3分も話せないので、1分ぐらいでも十分です。

スピーチは、いきなりスピーチをしてくださいと言われてもできません。最初は身近なテーマにしたほうがいいです。

初級だったら、次のようなテーマが話しやすいです。

  • 私の家族
  • 私の国・町
  • 私の趣味
  • 私の夢

 

授業の時間は、原稿を書く時間、覚える時間(練習する時間)、発表する時間にわけます。

スピーチのイメージがわかない学習者もいるので、教師が簡単なスピーチ例を示すといいですね。

 

気を付けてほしいのは、言いたいことを無理に日本語で言おうとして、自分でも使い方がわからないのに難しい言葉を使ってしまうことです。

スピーチは今の自分の日本語力で書けるものを書かせてください。そうしないと、自分でもわからないスピーチができあがってしまいます。Google先生は、ダメ!絶対!ですよ!

また、普段あまり使う機会がない接続詞も使って、文のつながりを意識してスピーチを作れるといいですね。

 

スピーチは原稿をただ読むのではスピーチとはいえません。以下、スピーチの注意点です。

  • 声の大きさ・スピード・ポーズの位置は適切か
  • アイコンタクト・ボディランゲージはできているか
  • 原稿を読むのではなく、話しているか
  • 接続詞を使ってわかりやすい構成になっているか
  • 難しい言葉を使っていないか

 

スピーチをするときは、発表者だけでなく、聞き手の態度にも気をつけましょう。

机に肘をついて、手に顎をのせて…なんて態度で聞くのは、発表者に失礼ですよね。

 

教師は学習者がスピーチを発表したあと、よかった点や直したらもっとよくなる改善点をコメントしましょう。

たのすけ
たのすけ
動画を撮影して、学生に動画を見せてもいいと思います。客観的に自分の日本語力がわかりますよ。

 

ロールプレイ

ロールプレイとは、自分以外の役になりきって、演じる活動です。ロールカードと呼ばれるカードの指示を受けて演じます。

ロールプレイは場面で使う日本語を学習できるし、盛り上がって、私も好きな活動の一つです^^

 

ロールカードは下記を参考にしてみてください。

ロールカード ロールカード

 

ロールプレイの基本的な流れです。

  1. 活動のテーマに合わせた会話でウォームアップをする
  2. ロールカードを配布する
  3. 状況と役割分担を確認する
  4. ロールカードを回収する(または裏にして見ないようにする)
  5. ロールプレイ開始する

 

気をつけたいのは④です。ロールカードを見ながらだと、ロールカードに書いてある言葉をそのまま話す学習者がいます。例えば、上のロールカードでAさんの場合だと、

A:今日は頭が痛いので、アルバイトを休みたいです。いいですか。

これではまったく意味がありません。

 

ロールカードは見ないでロールプレイをしましょう。これをしないと、いつまでたっても運用力がつきません。

ロールプレイをした後は、スピーチ同様によかった点、直したらもっとよくなる改善点をコメントしましょう。

 

「活動」におすすめの本

「活動」におすすめの本があるので、紹介します。

 

この「おたすけタスク」は、多くの初級文法に対応していることと、教師側に準備する負担が少ないことから、おすすめしています。

たのすけ
たのすけ
ぜひ使ってみてください!

 

「活動」中の疑問

授業をしている教師

活動中に教師は何をすればいいの?

「活動中は何をしたらいいのかわからない」という日本語教師の方もいるかもしれません。

活動中の教師の役割は学習者をサポートすることです。

活動がスムーズに進むように、つまずいている学習者がいたらサポートをしてあげてください。

 

スピーチの活動で学習者が原稿を書いている間だって、教師は暇ではありませんよ。机間巡視をして間違った日本語を直してあげましょう。

 

活動で気をつけること

活動をするときに大切なことは、指示を明確にすることです。

活動は、いつもの授業でする決まった練習方法とは異なるので、指示を明確に出さなければなりません。

指示があいまいだと、やり方がわからずに活動をすすめられません。学習者が何をしていいのか戸惑っている場合は、教師の指示不足の場合があります。

  • 具体的な指示を出したか
  • する手順を示したか

 

言葉で説明するだけでなく、実際にやって見せられるものはやってみるとわかりやすいです。

 

「活動」はやって終わり?

スピーチやロールプレイをした場合は、やりっぱなしにしないようにしてください。

教師は学習者の活動に対して、きちんと「よかった点」「悪かった点(直したらもっとよくなる改善点)」をフィードバックしましょう。

 

フィードバックをすることで、正しい日本語を覚え、日本語に自信を持って話せるようになります。

フィードバックのやり方については、「日本語授業で誤用のフィードバック方法|誤用の訂正は日本語上達への近道!」の記事をご覧ください。

 

【まとめ】「活動」で、応用力をつける!

頑張るぞーと言う女性

活動は練習よりもさらに幅が広がります。活動が一番好きという学習者は多いです。

活動のポイントをまとめます。

  • 活動は実際のコミュニケーションに近いので、運用力をつけるのに最適。
  • 活動の指示は明確にはっきり示す。
  • 活動中の教師の役割はサポート役。
  • スピーチやロールプレイをした後は、必ずフィードバックをする。

 

「活動=実際に使えるための練習」です。活動を通して、楽しみながら日本語の運用力をつけましょう!

参考にこちらの記事もどうぞ≫学習した日本語を「わかった」から「使える」日本語にする2つの方法

 

以上、たのすけでした。

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恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。

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