「ひらがな・カタカナはどうやって教えたらいいの?」
「日本語教師養成講座では、ひらがな・カタカナの教え方を勉強しなかったから、わからない」
日本語教師の方!こんなことで困っていませんか?
文法の教え方は養成講座でやりますが、ひらがな・カタカナの教え方はやらないんですよね。
あまりにも簡単だから、やる必要がないのでしょうか?
実際、私は日本語教師になったばかりの頃は、ひらがな・カタカナをどうやって教えたらいいのかわかりませんでした。
この記事では、外国人へのひらがな・カタカナの教え方について書いています。
この記事を読めば、以下の疑問が解決します。
「ひらがな・カタカナの教え方がわからなくて困っている」「外国人にひらがな・カタカナを教えることになった」なら、ぜひこの記事を読んでみてください。
目次
日本語の文字
まずは、日本語の文字について知りましょう。
日本語の文字は、3つあります。「ひらがな」「カタカナ」「漢字」です。
外国人にとって「漢字」が最高に難しいと言われていますが、「ひらがな」と「カタカナ」も覚えるのは楽じゃありません。
日本語の文字は表音文字といって、一字一字が音を表します。
文字を覚えないことには、読むことはできないので、まずは文字を覚えましょう!
「ひらがな」と「カタカナ」のどちらを先に教えるのがいいの?
ひらがなを最初に教えよう
基本はひらがなから教えます。
文字だけ見るとカタカナの方が簡単なのに、どうしてだと思いますか?
理由は、カタカナよりもひらがなのほうが使用頻度が高いからです。
ひらがなを覚えたほうが、生活するのにも教科書を読むのにも便利です。
だから、ひらがなを先に教える日本語学校がほとんどです。
カタカナのほうが難しいの?
カタカナのほうが文字的には簡単ですが、実は外国人にとってカタカナは難しいんです。
例えば、「スマート(smart)」は日本語と英語で意味が違います。
日本語は「太っていない」という意味ですが、英語なら「頭がいい」という意味になります。
和製英語(日本人が作った英語)は英語ではないですし、カタカナ語の英語は発音が全然違うので、発音しても理解できない場合もあります。
特に英語ができる人ほど、最初は難しく感じます。
文字指導のやり方
「ひらがな」「カタカナ」指導の基本
最初に文字を覚えるときに大切なのは、「文字と発音を結びつけること」です。
文字を板書しながら読んで、学習者に書き取らせます。(ディクテーション)
学習者は教師の説明や文字の発音、字の形を左脳で理解し、書き取りは右脳で行います。
このやり方は右脳・左脳での学習になり、学習効率がいいと考えられています。
読んで書くことで、記憶の定着が進みます。
一般的な「ひらがな」「カタカナ」の教え方
授業は通常、テキストに沿って進められます。
テキストを使った一般的な文字の教え方を紹介しますね。
- 教師がテキストの文字を読む。
- 文字を指しながら、読み方の説明をする。このとき、文字を板書するか、または、文字が書かれたカードを指しながら読む。
- 文字の筆順を説明する。学習者は教師の筆順を見て、書き取りをする。
- テキストに書いてある練習をする。
- テキストの読み練習を行う。
- 読めるようになったら、書き取り練習をする。
筆順は文字カードではなく、板書をし、書きながら説明します。
読み方の練習は50音表や文字カードなどを使うのがおすすめです。
「ひらがな」「カタカナ」のおすすめのテキスト
▷薄いので、最初にやるテキストにおすすめです。
英語だけじゃなく、ベトナム語・インドネシア語の翻訳版もあります。
▷CDがついていて、書く練習だけじゃなく聞く練習・読む練習もできます。
▷イラストがあるので覚えやすいです。
間違えやすい文字
間違えやすい文字やバランスを取るのが難しい文字があります。
教えるときは、間違えやすい文字に注意させましょう。
バランスが難しい文字
ひらがなの曲線や点の位置ってバランスが難しいんです。
「す」「な」「む」「ふ」
特に、「む」と「ふ」が難しいです。
「む」は四角形の中、「ふ」は三角形に収まるように書くのがポイントです。
似ている文字
形が似ている文字は混合しがちです。
- 「あ」と「お」
- 「め」と「ぬ」
- 「ね」と「れ」と「わ」
- 「る」と「ろ」
- 「マ」と「ス」と「ヌ」
- 「ツ」と「シ」
- 「ソ」と「ン」
- 「ソ」と「リ」
「ツ」と「シ」はポイントを押さえましょう。
「ツ」は上が一直線で、「シ」は縦が一直線になるように書くのがポイントです。
【まとめ】ひらがな・カタカナの教え方
「ひらがな」と「カタカナ」の教え方はイメージできたでしょうか。
外国人にとって「ひらがな」と「カタカナ」は日本語学習の第一歩です。
ここでつまずくと、日本語学習のモチベーションが一気に下がってしまいます。
逆に文字が読めれば次のステップに進めますし、「日本語が読める」ことで世界が広がります。
今は「ひらがな」「カタカナ」の動画を見て、一人でも勉強できます。
独学できるおすすめ動画は、「【外国人向け】ひらがな・カタカナの独学におすすめ動画はコレ!」の記事で紹介しています。
無料で教材をダウンロードできるサイトもありますよ。
詳しくは、「【外国人向け日本語教材】ひらがな・カタカナの五十音表・練習プリント」の記事をご覧ください。
▷カードで言葉と一緒に楽しく覚えられます。
教えるには事前の準備が必要ですよね。
そうはいっても、授業に必要な準備って何だろう・・・?そんな疑問があると思います・・・!
こちらに、授業に必要な準備をギュッと7日間にまとめました。
以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。