「動詞の活用は、いつも教師が活用ルールを示すやり方をしているけど、他の教え方はある?」
そんな疑問を持っていませんか?
全部を教えることが、日本語教師の役割ではないんです・・・!
「教えない」活用の教え方も、あります。
この記事では、「教えない」活用の教え方を紹介しています。
「教えない」ことは、実はメリットもあるので、いつも動詞の活用ルールを教えていたなら、ぜひこの記事を読んでみてください。
目次
基本的な活用の教え方
動詞の活用にはルールがあります。
なので、基本的な活用の教え方は、教師がその活用ルールを教えます。
例えば辞書形なら、
Ⅱグループは、「ます」が「る」になります。
「食べます」は「食べる」、「見ます」は「見る」です。

Ⅲグループは、「します」は「する」、「来ます」は「来る」です。

Ⅰグループは、「iます」が「u」になります。
「書きます」は「書く」、「飲みます」は「飲む」です。

簡単に説明しちゃいましたが、こんな感じで、活用のルールを示します。
「教えない」活用の教え方とは?
学習者にルールを推測してもらおう!
基本的な活用の教え方は、教師は活用のルールを学習者に教えるやり方でした。
では、「教えない活用」の教え方とは、教師がルールを説明するのではなく、学習者にルールを推測してもらうやり方です。
辞書形の活用で例を紹介しますね。
T:Ⅱグループは、「食べます」は「食べる」、「見ます」は「見る」です。

T:どんなルールがありますか?
S:「ます」が「る」・・・?
T:そうです。Ⅱグループは「ます」が「る」になります。

T:Sさん、「覚えます」は?
S:覚える
T:S2さん、「開けます」は?
S:開ける
T:Ⅲグループは覚えてください。「します」は「する」、「来ます」は「来る」です。

T:Ⅰグループは、「書きます」は「書く」、「飲みます」は「飲む」です。

T:どんなルールがありますか?
S:「きます」が「く」、「みます」が「む」・・・
「い」が「う」です。
T:そうです。Ⅰグループは、「iます」が「u」になります。

T:S1さん、「会います」は?
S1:会う
T:S2さん、「遊びます」は?
S2:遊ぶ
ⅠグループはⅡグループに比べると、ルールが複雑で難しいですよね。
そのときは、辞書形ならば以下のような板書をして、ルールを発見する手助けをしてもいいと思います。

学習者にルールを推測してもらうメリットは?
教師がすべてを教えてしまうと、学習者はだんだん自分で考えなくなってしまう・・・かもしれません。
学習者は日本語教師から教わる時間は、実はとっても少ないんです・・・!
だからこそ、教えてもらわなくても自分で学習できるように、ルールを推測したり、自分で考えることが大事なんじゃないかな、と思います。
学習者自身が自分でルールを推測すれば、教わるよりも忘れにくいかもしれませんし、ルールを発見したときの嬉しさもありますよね。
学習者が自分でルールを推測するメリットは、以下のようなことがあります。
- 自分で考えて発見して、自分で学習をすることができる。
- 教えてもらうよりも、自分で考えたほうが忘れにくい。また忘れても、そのルールを自分で推測できる。
- 推測があたったときや、ルールを発見する嬉しさ・楽しさがある。
【まとめ】「教える」のではなく、「教えない」ことも大事!
授業では、「教えなくちゃ・・・!」と思っていると思うのですが、実は「教えない」ことも大事だと思います。
日本語教師の役割は、あくまで学習者が日本語が上手になるためのサポートです。
1から10まで全部教えていたのでは、一人で学習できるようにならないかもしれません。
私たちは、学習者が一人でも学習していけるように、サポートしていきたいですね。
以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。