子育てを通じて、
「言葉を覚えていくには日々の導入と練習が大事なんだな」
「ああ、こんなふうに言葉を覚えていくんだな」
と感じているので、今日はそれについて書きたいと思います。
息子は現在2歳になりました。
「ママ、パパ」と言えるようになったのが2歳前だったので、
それまではいつ「ママ、パパ」と言ってくれるんだろう・・・
いつか言える日が来るのかな・・・と、ちょっと心配していました。
そんな心配と待ち遠しい日々を送っていたのですが、
ある日突然「マンマ」と言い、「私=ママ」を理解して「ママ!」と呼んでくれるようなりました!
初めて「マンマ」と呼んでくれた日は、
「えっっっ!!何々!?ママって言った?」
という感じで、そのときの嬉しさといったら・・・!!
一生忘れない、忘れたくない出来事になりました!
それから少しずつ理解できる言葉や話せる言葉(単語)が増え、
実際に子供が言葉を覚えていく過程を目の当たりにして、
言葉を覚えていく過程には、日本語教育でいう「導入」と「練習」が必要なんだなぁと感じています。
例えば、言葉だけを言って単純にリピートはできますが、それが何を指しているのか、どの場面で使うのかはわかりません。
私を指して「ママ」と認識させたり、誰かが私に向かって「ママ」と言っているのを聞いて、私=ママという方程式ができあがります。
車のおもちゃを指して、「車(ブーブ)」と繰り返すことで、「ああ、これは車(ブーブ)と言うんだな」と理解していきます。
もちろん1回だけじゃ覚えないので、それを繰り返し聞いて、自分で言って大人の反応を見て刷り込まれいきます。
人や物の名前はわかりやすいし、覚えやすいと思うのですが、
「フレーズをどんな状況で使うか」は場面があって初めて理解して使えるようになります。
私がびっくりしたのが、ある日突然息子が私の手を引きながら「行こう!」と行ったんです。
しかも、使う場面もバッチリです・・・!
今まで物や人の名前は、指差しをして教えていたので覚えやすいと思うのですが、
「行こう」は教えたことがありませんでした。
ただ、よく「〇〇に行こう」と使っていたので、こう場面のときに「行こう」と使うんだな、
というのを理解していったんだと思います。
場面があって初めて言葉を使い方がわかるので、まさしく「導入」です。
ちょっと笑っちゃうのが、2歳の息子は力を入れるときに「よいしょー」と言うんです。
「よいしょなんて教えてないのに(笑)」と思いましたが、
私が立つときや重い物を持つときによく言っていました・・・!
よく見てますね…!
2歳の子供が立ち上がる時や物を持つとき、力を入れて押すときなど、
使う場面を理解して、正しく「よいしょー」と言っているので笑っちゃいました。
最近は息子の口癖が「よいしょー」になっています(笑)
こんなふうに子育ての経験を通じて、日本語教育で「導入が一番大事!」と言われる理由を改めて感じました。
それから、言葉を覚えていくには「練習」も大切だな、と改めて感じています。
姪っ子の話になるのですが、姪っ子は言葉の習得がものすごく早かったんです。
もちろん言葉の習得には個人差がありますが、
姪っ子に言葉を教えると、その場でその言葉を繰り返しリピートしていました。
言葉をリピートしていたのは自然にやっていたことだと思いますが、
口に出すことで、刷り込んでいったのかなと思います。
聞いただけじゃなかなか覚えられないと思いますが、
繰り返し口に出して「練習」することで、それが自分の身になっていきます。
声に出すと、発話練習をしながら、もう一回耳で聞いてさらに刷り込んでいく、という好循環が生まれると思っています。
受験生のときに、音読は視覚で見ながら、聴覚も使うので、記憶するのによいと聞いたことがあります。
やっぱり声に出すのは大事ですよね。
目で見て耳で聞いて、言葉と物が一致して
言葉を使う場面があって使い方を理解して
言葉を声に出して、実際に使ってみて確認して
繰り返し声に出して練習して
これの繰り返しで言葉を覚えていくんだと、息子が言葉を覚えていく過程を通じて改めて感じました。
日本語教育に置き換えてみると、
言葉を使う場面がわかる「導入」と、言葉が使えるように「練習」を繰り返すことが大切です。
ちょっとずつ言葉が増えていく過程を見られるのは面白いですが、変な口癖を覚えないように、
自分も言葉遣いに気を付けたいと思うのでした。
【追伸】
最近は私が言った言葉をリピートして真似するようになりました。
ときどき英語も教えているのですが、私の下手な発音を真似しているので、
「下手に英語を教えない方がよさそうだな・・・」と感じています(笑)
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。