できる日本語

【教案】できる日本語|初級L12(ST1)

たのすけ
たのすけ
できる日本語の初級L12(ST1)の教案です。L12(ST2)はこちらです。
教案の見方

N:名詞、V:動詞、イA:い形容詞、ナA:な形容詞
青枠:板書
赤枠:注意・ポイント

【概要】できる日本語 初級L12(ST1)

Can-do

Can-do
体調について友達や周りの人と簡単に話すことができる。また、病院で簡単なやりとりをすることができる。
ST1体調が悪くなったとき、症状を簡単に話して早退を申し出たり欠席の理由を言ったりすることができる。

 

学習項目

学習項目
ST1どうしたんですか / ~んです

 

【教案】できる日本語 初級L12(ST1)

話してみよう

絵を見ながら、TからSに質問をする。以下、質問例。

(左上)

  • ここはどこですか。
  • 友だちが病気のとき、何を持って行きますか。

(右上)

  • 何をしていますか。
  • いつ薬を飲みますか。
  • 日本へ来るとき、薬を持って来ましたか。

(左下)

  • これは何ですか。

(右下)

  • ここはどこですか。
  • この人はどうして病院にいますか。
  • 日本で病院へ行きましたか。
  • 風邪をひいたとき、どうしますか。

 

聞いてみよう

CDを聞く。(CD:C18)

 

【教案】できる日本語 初級L12(ST1)

Can-doの確認

体調が悪くなったとき、症状を簡単に話して早退を申し出たり欠席の理由を言ったりすることができる。

 

状況イラストの確認

  • ここはどこですか。
  • パクさんは今どうですか。

 

【チャレンジ1-1】どうしたんですか / ~んです

チャレンジの絵

T:(状況イラストでパクさんの体調が悪そうなことを確認しておく)ダニエルさんはパクさんに何と言いますか。
S:パクさん、大丈夫ですか。/頭が痛いですか。
T:パクさんは何と答えますか。
S:頭が痛いです。
T:では、CDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:ダニエルさんはパクさんに何と言っていましたか。
S:どうしたんですか
T:パクさんは何と答えましたか。
S:頭が痛いんです

(板書をして、リピート)

A:どうしたんですか。B:あたまが痛いんです

導入

お腹が痛い女性

T:友達です。あれ?元気じゃありません。調子が悪いですか?お腹が痛いですか?どうしたんですか。友達は「お腹が痛いんです」と言いました。

風邪を引いている男性

T:友達です。この友達もあれれ?元気じゃありません。体の調子が悪いですか?頭が痛いですか?風邪ですか?どうしたんですか。友達は「風邪なんです熱があるんです」と言いました。

*「~んです」の前は普通形が来るが、「~ことができます/~ことができませんでした」なども接続できることを示すために、以下のような例も示すとよい。

寝不足の男性

T:友達です。あれ?元気じゃありませんね。友達に何と言いますか?どう・・・
S:どうしたんですか
T:いいですね。いつもと違います。元気じゃありません。このとき、「どうしたんですか」と友達に聞きます。友達は「昨日、寝ることができなかったんです」と言いました。

(板書を追加して、リピート)

Qどうしたんですか
…おなかが痛いんです
風邪なんです
…ねつがあるんです
…昨日、寝ることができなかったんです

★どうしたんですか。・・・ふつう形+んです。
★<ナA・N>~んです。→~んです。

T:(イラストを指しながら)友達がいつもと違います。今日は元気じゃありません。そのとき、「どうしたんですか」と聞きます。答えるときは「~んです」で答えます。「~んです」の前は普通形です。でも、ナ形容詞と名詞は「~だ」でした。例えば、「風邪です」の普通形は?
S:風邪だ
T:そうですね。ナ形容詞と名詞は「~なんです」になります。「風邪だんです」じゃありません。「風邪なんです」になります。
T:(「寝ることができなかったんです」の板書を指して)「~ことができませんでした」の普通形は「~ことができなかった」ですね。ですから、「寝ることができなかったんです」になります。

  • 初級L12ST1で学習する「~んです」は興味関心を持って使う「どうしたんですか」と理由・事情を説明する「~んです」に限られるが、体調の話題に限定している。それ以外の「~んです」の使い方は、「できる日本語」初中級L3ST2のチャレンジ②で学習する。
  • チャレンジ①-1では今の状態(状況)を説明している。

練習

①変換練習

(例)T:気持ちが悪いです S:気持ちが悪いんです

②絵カード練習

②別冊:言ってみようP43(1)

⑤本冊:言ってみよう P208(1)-1

 

【チャレンジ1-2】どうしたんですか / ~んです

チャレンジの絵

T:パクさんと先生が話しています。(チャレンジ1-1のイラストを指して)パクさんは頭が痛いです。(チャレンジ1-2のパクさんの吹き出しを指して)パクさんは先生に何と言いますか。
S:早く帰ってもいいですか。
T:先生は何と言いますか。
S:いいですよ。
T:(先生の「?」を指して)先生はパクさんに何と言いますか。
S:どうしたんですか。
T:パクさんは何と答えますか。
S:頭が痛いんです。
T:では、CDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:パクさんが先生に「早く帰ってもいいですか」と聞きましたね。ですから、先生は「どうしたんですか」と聞きました。その後、パクさんは何と答えましたか。
S:頭が痛いんです

(板書をして、リピート)

Q:どうしたんですか
A:あたまが痛いんです

T:パクさんが先生に「早く帰ってもいいですか」と聞きました。先生は「あれ?パクさんがいつもと違います。元気じゃありません。ですから、「どうしたんですか」と聞きました。パクさんは今の自分はどうですか、を言います。「~んです」を使います。ですから、「頭が痛いんです」と答えました。

  • チャレンジ①-2では、今の状態を説明するために「~んです」を使っている。
たのすけ
たのすけ
今の状態・状況を説明するという点ではチャレンジ①-1と一緒なので、特に導入などはせずに、説明をしてから練習にしました。

練習

①QA練習

(例)A:早く帰ってもいいですか。 B:どうしたんですか。 A:____んです。

②本冊:言ってみよう P208(1)-2

 

状況イラストの確認

  • ここはどこですか。

 

【チャレンジ1-3】どうしたんですか / ~んです

チャレンジの絵

(左のイラスト)

T:この人はパクさんのアルバイトのお店の人です。この人はパクさんに何と言てっていますか。
S:昨日、アルバイトに来ませんでしたね。
T:(男性の吹き出しの「?」を指して)何と言っていますか。
S:どうして来ませんでしたか。
T:パクさんは何と答えますか。
S:頭が痛かったですから。/頭が痛かったんです。

(右のイラスト)

T:男の人は何を聞きますか。
S:大丈夫ですか。
T:パクさんは何と答えますか。
S:大丈夫です。薬を飲みました。それから、寝ました。
T:では、CDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:(左のイラストの男性を指して)男の人はパクさんに何と言っていましたか。
S:昨日、どうしたんですか。アルバイトに来ませんでしたね。
T:パクさんは何と答えましたか。
S:すみません。頭が痛かったんです

(板書を追加して、リピート)

Q:昨日、どうしたんですか
A:あたまが痛かったんです

T:男の人はパクさんが昨日アルバイトに来ませんでした。どうしてですか?頭が痛かったですか?体の調子が悪かったですか?熱がありましたか?理由(reason)を知りたいです。ですから、「どうしたんですか」と聞きました。パクさんは「頭が痛かったんです」と理由を言いました。「~んです」で理由を言うことができます。

たのすけ
たのすけ
「どうしたんですか/~んです」は既習なので、最初に説明をしてから、導入しています。導入というより、チャレンジ①-1・2と使う場面の違いを確認するようなイメージです。

導入

T:Sさんは毎日学校へ来ます。でも、昨日は学校へ来ませんでした。電話がありません、メールがありません。ですから、私は今日Sさんに聞きます。Sさん、昨日学校へ来ませんでしたね。どうしたんですか?みなさん、Sさんはどうして昨日学校へ来なかったと思いますか?
S:お腹が痛かったです/朝10時に起きました/病気でした。
T:そうですか。理由がたくさんありますね。では、「どうしたんですか」と聞かれたとき、「~んです」を使って言うと?「お腹が痛かったです」は?
S:お腹が痛かったんです
T:「朝10時に起きました」は?
S:朝10時に起きたんです
T:「病気でした」は?
S:病気だったんです
T:いいですね。

(板書を追加して、リピート)

Qどうしたんですか
…お腹が痛かったんです
…朝10時に起きたんです
病気だったんです

  • チャレンジ①-3では、「どうしたんですか」と聞かれ、理由を説明するのに「~んです」を使っている。
  • アルバイトに言っている学習者が多い場合は、アルバイトに遅れてしまったときや休んでしまったときに理由を説明できるような練習をすると、実践で役に立つ。

練習

①QA練習

(例)A:学校へ来ませんでしたね。昨日、どうしたんですか。 B:____んです。

②本冊:言ってみよう P208(1)-3

 

やってみよう

①CDを聞いて答える。

②絵を見て、ペアで話す。

 

 

以上、たのすけでした。

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恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。

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