日本語学校で働いていると、3月は卒業式がありますよね。
(学校によっては10月にも卒業式がある場合もありますが、やはり3月が一番多いと思います)
日本語学校にお勤めされている方は、卒業式に対してどんな想いを持っているでしょうか?
「学生の成長に感動する・・・!」
「日本語が上手になったなぁとしみじみする」
「ずっと勉強していた学生と離れてしまうのが寂しい・・・」
嬉しい気持ちと寂しい気持ちが半々のような、いろんな想いを抱えての卒業式だと思います。
今日は、たのすけの卒業式に対する想いをお話します。
たのすけはですね、卒業式では毎回涙を流しておりまして、
先生から一言、みたいなものを言う場面があるのですが、その時は感極まり、泣きすぎて上手く話せない程でした(笑)
もともと人前で話すのが苦手なのに、さらに泣いて上手く話せないという。。。(焦)
たのすけが感極まっていた理由は、学生たちの成長した姿に感動していたからです。
もちろん、ずっと一緒に勉強してきた学生たちと離れてしまうのが寂しいな…という気持もありました。
卒業式では、入国した日から卒業式の今日までが走馬灯のように蘇ってくるんです…!
入学したときは、全然日本語が話せずにコミュニケーションを取れなかった学生たちが、
だんだん日本語が話せるようになって、冗談も言えるようになって・・・、
今では日本語でスピーチまでするようになって、これからの進路が決まって、堂々としています。
在学中は、アルバイトと勉強の両立で疲れてしまったり、家族に会いたいとホームシックになってしまったりと、いろんなことがあるのですが、
「こんなに日本語が上手になったぞ!」
「日本の専門学校・大学に進路が決まったぞ!」
「日本で就職できたぞ!」
そんな誇らしい表情をして、卒業するときは、本当にみんないい顔をしています。
日本語で生活するうちに、どんどん顔つきが変わっていって、
どこか頼りなさそうだったのが、しっかりとした顔つきになる学生が多いです。
特に、若いうちに日本に留学に来た学生ほどそうだなぁと感じます。
そんな感じで、毎回卒業式では感動の嬉し涙を流していたたのすけですが、
彼らにとって日本語学校を卒業したときからが、本当のスタートなんだと思うようになり、
彼らの門出をお祝いする卒業式は、涙ではなく笑顔で送り出したいと思うようになりました。
日本に留学に来た目的は、日本語が上手になることだけじゃないと思います。
彼らにとって、日本語は手段であって、目的じゃありません。
日本で学びたいことがあるから、そのために日本語を学びたい。
日本語で働きたいから、そのために日本語を学びたい。
はたまた、日本のアニメを字幕なしで見たいから、そのために日本語を学びたい。
何か目的を達成する手段として日本語を学び、日本語学校を卒業して、その目的や夢を叶える一歩を踏み出します。
そう想ったら、その門出をお祝いしたい気持ちの方が大きくなり、
「これで終わりじゃないんだよ、これからが本当のスタートなんだよ。自分の夢や目標に向かて頑張れ!!」
そう想い、笑顔で送り出せるようになりました。
なので、もしあなたが一緒に勉強した学生たちが卒業してしまうのは寂しいと感じているのなら、
彼らの成長を喜んで、彼らにとって門出である卒業式を笑顔でお過ごしください。
卒業したらもうそれっきり・・・というわけじゃなく、
卒業した後も、時々学校に遊びに来てくれる学生もいますし、
就職した学生は初給料で買ったお茶菓子を送ってくれたりくれる学生もいたり、
はたまた結婚式に招待してくれる学生もいて、
卒業した後も、学生との繋がりがなくなるわけじゃないんです。
だから、寂しいなんて思わなくていいんです。
学生が卒業するということは、また新しい学生が入学してきます。
その新しい学生との出会いも楽しみだと思いませんか・・・?
日本語学校は、出会いと別れの繰り返しです。
でも、別れは、彼らの新しい門出なので、寂しいことじゃなくて、慶ばしいことだと思います。
ぜひぜひ、その素晴らしい日を笑顔で送り出してあげてください。
そういえば、2月・3月になると、卒業生がいるクラスは、
開放的な気持ちとどこか寂しい雰囲気にもなります・・・!
そんな時こそ、
「もう卒業だね・・・」としんみりするのではなく、
卒業してもこの学校の先生たちに会いたい!そう思ってもらえるように、残りの日々を楽しく大切に過ごしていただければと思います。
以上、たのすけでした。
日本語教師のまとめ記事はこちら
≫日本語教師になりたい方向けのまとめ記事
≫授業のやり方や教え方で悩んでいる日本語教師の方向けのまとめ記事
≫【完全保存版】日本語授業のやり方や教え方がわかるまとめ記事
≫働き方で悩んでいる日本語教師の方向けのまとめ記事
日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。