授業の進め方

日本語学習がスムーズにいくペアの組ませ方|ポイントを4つ紹介します

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「ペア練習・ペアワークが上手くいかないペアがあって困っている・・・」

「ペアを決めるときのコツはある?」

そんな悩みや疑問を持っていませんか?

 

たのすけ
たのすけ
この記事を書いているのは、日本語教師のたのすけ(@t_tanosuke)です。以前は日本語学校で専任講師をしていましたが、現在はオンライン日本語教師として働いています。

 

クラスで日本語を教えている場合、ペア練習やペアワークをすることも多いですよね。

前々会話が弾んでいない・・・というペアもあると思います。

せっかくペアで練習や活動をしているのですから、日本語を積極的に話して有意義な時間にしてほしいですよね・・・!

 

ペアを決めるときは、基本は席が隣の人や席が近い学習者同士でペアを組ませることが多いと思います。

ですが、そうすると、話が弾んでいなかったり、レベル差があり過ぎて練習が上手くいかないペアがあったり・・・

そんなときに、どのようにペアを組むのがいいのか、ペアを決めるときのポイントをお話します。

 

日本語学習をスムーズにするペアの組ませ方4選

たのすけがペアを組むときに、ポイントにしていたことを4つ紹介します。

  • 母語
  • 国籍
  • 日本語レベル
  • 性格

それぞれ詳しく説明していきます。

 

母語

ペア練習をするときは、母語が違う学習者同士を組ませた方がいいと思っています。

理由としては、母語が違うと共通語が日本語しかないため、何かコミュニケーションを取るにしても、日本語を話すしかないからです。

強制的に日本語を話すことになり、日本語のアプトプットが増えます

 

母語が違う学習者同士がペアを組むデメリットは、何か分からないことがあった場合、共通語が日本語しかないので、理解に時間がかかるかもしれません。

たのすけ
たのすけ
理解に時間がかかっても、「日本語で理解する」という過程は楽しいんじゃないかなぁと思います。

 

国籍

国籍が違えば母語が違う場合も多いとは思うのですが、国籍が違うことで、インフォメーションャップが生まれやすくなります

例えば、「〇〇さんの国ではどうですか?」という質問や「私の国では〇〇です」といった会話をする場合、国籍が違う方が、知らない情報を得られて楽しいですよね。

 

ただし、クラスによっては同じ国籍の学習者ばかりいる、という場合もあると思います。

その時は、学習者の出身地がわかっていれば、出身地が違う人同士を組ませるのがいいです。

理由は、日本も地域によってそれぞれ文化が違うように、出身地が違えば、出身地が同じよりもインフォメーションギャップが生まれやすいからです。

たのすけ
たのすけ
同じ国籍同士で固まってしまうことが多いと思うのですが、授業のペア練習・ペアワークを通じて、仲良くなっていきますよ。

 

日本語レベル

日本語レベルを考慮してペアを組ませるときには、レベルが同じ学習者同士、またはレベルが違う学習者同士をペアにする方法があります。

 

レベルが同じ学習者同士でペアを組ませるメリットは、日本語レベルが同じなので、学習者同士がストレスを感じることなく練習ができることだと思います。

レベル差がある学習者同士をペアにする場合、できる学習者ができない学習者に教えながら練習ができます

できる学習者にとっては日本語の勉強にならないとか、負担になると思われがちですが、人に教えることは、想像以上に自分の勉強にもなるんです・・・!

たのすけ
たのすけ
レベル差がある学習者同士をペアにするときは、母語が同じ方がスムーズに練習ができると思います。

 

性格

一人一人性格って違いますよね・・・!

性格が合わない、仲が悪いことを知っている学習者同士は、ペアにはしません

それから、静かな人同士だと会話が弾まなかったり、お互いに黙っている場合があるので、よく話す人とそうでない人同士をペアにしたりと工夫します。

 

特にレベル差がある学習者をペアにするときは、学習者の性格を考慮した方がいいと思っています。

プライドが高い学習者の場合、誰かから教わるのを嫌がる場合もあるので、気を付けたいですね。

日本語レベルが高い人の性格が面倒見がいいと、日本語があまり上手ではない学習者に上手く教えてもらえるので、ベストです。

たのすけ
たのすけ
普段から学習者をよく見て、性格を知っていきましょう。

 

その他

その他、漢字圏・非漢字圏でペアを決めてもいいと思います。

 

例えば読解は漢字が多いので、漢字圏の学習者と非漢字圏の学習者でペアを組ませるとスムーズにペアワークができます。

非漢字圏の学習者は読み方や意味がわからずに、読解を読み進められずに困っているとします。

そんなとき、漢字圏の学習者は、漢字の読み方や意味を説明してあげられますよね。

漢字圏の学習者にとっても、日本語で説明する練習になるので、意味のある活動になると思います。

たのすけ
たのすけ
ペアの決め方は、活動内容によって決められるといいと思います。

 

まとめ|ペア練習・ペアワークは、考えてペアを組ませよう!

ペア練習やペアワークでペアを組ませるときのポイントを紹介しました。

もう一度、まとめます。

  • 母語:母語が違うと共通語は日本語しかないため、強制的に日本語をアウトプットすることになり、日本語を話す練習になる。
  • 国籍:国籍が違うとインフォメーションギャップが生まれる。国籍が同じ場合は、出身地が違うとよい。
  • 日本語レベル:日本語レベルが違う学習者を組ませると、教える側と教えられる側になり、お互いにメリットのあるペア練習・ペアワークができる。(学習者の性格を考慮する必要はあり)
  • 性格:性格が合わない・仲が悪い学習者同士はペアにしないなど、普段から学習者のことをよく見て、ペア決めの参考にする。
  • 漢字圏・非漢字圏:読解などをペアで読むときは、漢字圏と非漢字圏の学習者をペアにすると、お互いにいい活動になる。

 

ペア練習・ペアワークは日本語を話すチャンスです。

せっかくなら、ペア練習・ペアワークの時間を、より有意義な時間にしてほしいですよね。

席が隣だから、席が近いからという理由ではなく、有意義な活動になるように、ペアを決めていただけたらと思います。

 

ペアを組みやすいように、最初から学習者の座席を決めてしまってもいいと思います。

1週間に1回席替えをすれば、固定のペアになることなく、こちらが意図したペアを組ませることができますよ。

 

以上、たのすけでした。

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恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。

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