以前、オンラインレッスンで「肩身が狭い」という言葉が出てきました。
その学習者はN1を持っているのですが、「肩身が狭い」の意味は知らなかったようでした。
日本は体の部位を使った慣用句がたくさんありますよね。
例えば、「耳が遠い」「口が軽い」「足が棒になる」など、実際に私たちは慣用句を使って話すことが多いと思います。
日本語学習者が慣用句を使っていると、「おっ、よく知っているな」と、それだけで日本語が上手だなと感じます。
日本語学校で勤務しているときに、授業で体の部位を使った慣用句について取り上げたことがあるので、今日は慣用句を使った授業を共有したいと思います。
今まで体の部位を使った慣用句をしたことがないなら、授業アイディアとして、ぜひこの記事を読んでみてください。
目次
【日本語授業のアイディア】体の部位を使った慣用句
そもそも慣用句とは?
慣用句とは、言葉と言葉を組み合わせて、それ全体で別の意味を表す連語や文のことを言います。
日本語学習者も慣用句は覚えたほうがいいの?
冒頭で「耳が遠い」「口が軽い」「足が棒になる」などの慣用句を紹介しましたが、これらの慣用句は日本語が上手な学習者でも意味を知らないことが多いです。
また、意味を知らないと、会話で出てきても会話の意味自体が理解できなかったり、間違えて捉えてしまうこともあります。
つまり、慣用句を覚えておくと、
というメリットがあります。
それでは、授業の進め方の例を紹介したいと思います!
体の部位を使った慣用句の授業の進め方
1.身体の部位の名前(言葉)確認する!
まずは、体の部位の確認をしてみましょう!
顔や体の部位で、意外に知らない言葉があるかもしれません。
「ここは日本語で何?」などその場で触って示しばがら聞いて確認すればいいので、特別なイラストやパワーポイントを準備する必要はありません。
2.例文から慣用句の意味を推測する
体の部位の名前を確認したら、次は慣用句を使った例文を紹介して、慣用句の意味を推測してもらいます。
例えば、以下のような例文を示して、意味を推測してもらいましょう。
- 田中さんは口が軽いので、この話は言わないほうがいいよ。
- 昨日は3時間も歩いたので、足が棒になった。
- おじいさんは耳が遠いので、大きい声で話してください。
3.慣用句の意味を確認する
例文から慣用句の意味を推測したら、実際に慣用句の意味を確認します。
- 口が軽い・・・おしゃべりで秘密を簡単に話す。
- 足が棒になる・・・足が疲れる。
- 耳が遠い・・・耳がよく聞こえない。
学習者に慣用句の意味を説明してもらといいと思います。
4.慣用句で例文を作ってみよう!
最後は、学習者に慣用句で実際に例文を作ってもらいます。
実際に例文を作ることで、その慣用句をどういった状況で使うのかがわかります。
【まとめ】体の慣用句で一味違う授業をしてみよう!
体の部位を使った慣用句の授業についてお話しましたが、どうだったでしょうか・・・?
この授業は初級の学習者でもできると思いますが、より日本語の運用力を求められる中上級の学習者にこそいいと思います。
いつもと違った授業をしてみたいなというときや、授業で時間が少し余ってしまったときに慣用句を紹介するのもいいと思います。
国際交流基金から、授業のヒントで慣用句を使った授業のアイディアが紹介されていたので、こちらも参考にどうぞ≫慣用句を覚えよう
以上、たのすけでした。
日本語教師のまとめ記事はこちら
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。