「読解はいつも文章を読むだけで、いつも同じような気がする・・・」
「たまには違った読み方を授業でやってみたい!!」
そう思っていませんか?
今日は、読解授業でできる「ジグソーリーディング」について、進め方をお伝えしたいと思います。
この記事を読めば、以下のことがわかります。
では、さっそく見ていきましょう!
目次
ジグソーリーディングについて
ジグソーリーディングとは
ジグソーリーディングとは、読解の文章をいくつかに分け、その分けた文章をそれぞれ学習者が読んで、その後にお互いに欠けた情報を補い合って共有することをいいます。
ジグソーリーディングの学習目標は?
ジグソーリーディングの学習目標は、『自分が読んだ内容を相手に説明できる』ことです。
ジグソーリーディングでは、文章の分け方に決まりはある?
ジグソーリーディングの分け方に決まりはありません。
ただ、細かく分けすぎても分かりにくいですし、分けた文章が膨大でも、他の学習者に説明するのが難しいと思います。
なので、段落で分けるのがいいのがいいと思います。
ジグソーリーディングはどのレベルの学習者でもできる?
ジグソーリーディングは、初中級以上の学習者向けです。
なぜなら、ジグソーリーディングは読解を読んで内容を把握し、それを相手に説明するので、初級レベルだと難しいかと思います・・・!
どんな文章がジグソーリーディングに向いている?
ジグソーリーディングは文章を分けるため、文章を切り分けても、それぞれが完結ているような文章がおすすめです。
起承転結のはっきりしたものや、時系列があるものが向いているとされています。
中級以上だと読解の教材は豊富にあるのですが、初中級レベルは最適な教材があるのかな?と思いますよね…!
ジグソーリーディングについて紹介している書籍では、初中級レベルでは「できる日本語準拠 たのしい読みもの55 初級&初中級」を使用していたので、紹介しますね。
ジグソーリーディングをするメリット
たのすけが実際に、ジグソーリーディングをやってみて感じたメリットをお伝えします。
- 黙々と読むのが苦手な学習者は、楽しく読める。
- グループで読むので、助け合いながら読める。
- 自分がきちんと読まないと、
グループで説明できないので責任感が生まれたり、 読むモチベーションが上がる。 - 相手にどうやって説明すれば、
わかりやすく伝えられるかの練習になる。
ジグソーリーディングの進め方
ジグソーリーディングのやり方は何通りかあると思うのですが、ここでは一つのやり方を紹介します。
読む前、読む、読んだ後、の3つに分けて説明します。
読む前
①ジグソーリーディングについて説明をする。
初めてジグソーリーディングをする場合は、最初に
- ジグソーリーディングとはどんな活動なのか
- どんな目的でやるのか
- 活動の流れ
を説明します。
②読解内容についてイメージしやすいように、タイトルなどから話を膨らませる。
タイトルや読解のキーワードとなる語彙を使って、学習者に質問をします。
質問をする目的は、これから読む文章のイメージを膨らませて、読解を読みやすくするためです。
なので、読解の内容をイメージしやすいような質問をしましょう。
③タスクシートを配布する。
このタスクシートは、読解を読んでから埋めるものシートです。
自分一人では埋めることができず、他の人と情報を共有することで、タスクシートを記入します。
④クラスをグループに分ける。
クラスをABCDなどと、グループに分けます。
このグループは、読解の文章を分けたのと同じグループ数です。
このグループ分けは、最初からグループができていれば、そのグループからABCDと各グループに分かれてもらってもいいと思います。
クラスの日本語力に差がある場合は、日本語レベルによって、難しい文章は日本語能力の高い学習者、簡単な文章はあまり日本語能力の高くない学習者、としてしまうこともできます。
⑤席を移動する。
クラスをグループに分けたら、グループごとに集まります。
読む
①グループごとに本文シートを配布する。
各グループごとに集まったら、本文シートをそれぞれ配布します。
AグループにはAの本文シート(読解文章)、BグループにはBの本文シートという感じです。
②グループごとに本文シートを読み、タスクシートを埋める。
グループで本文シートを読んで、タスクシートを埋めていきます。
グループで一文ずつ音読してから話し合ってもいいですし、一人で読んでから、グループで話し合ってもいいと思います。
漢字の読み方や言葉の意味、表現など分からないことがあったら、グループの人に聞いて、お互いに助け合って読みます。
スマホを使って調べていいのかなど、決めておくといいと思います。
読んだ後
①ABCDからそれぞれ一人ずつ集まって、新しいグループを作る。
ABCDからそれぞれ一人ずつ集まって、新しいグループを作ります。
この新しいグループには、ABCDのそれぞれのメンバーがいることになります。
②グループでタスクシートを埋める。
新しいグループで、自分が読んだ本文について説明します。
他のメンバーはそれを聞いて、タスクシートを埋めます。
このとき、本文シートは事前に回収してしまってもいいと思います。
その場合、新しいグループを作って席を移動する前に、本文シートを回収します。
③クラス全体で、タスクシートの答え合わせ。
グループごとにタスクシートを埋めたら、クラス全体でタスクシートの答えを確認します。
④本文(読解文章)を読む。
切り分けていない本文(読解文章)を配布して、全体の文章を読みます。
⑤活動をする。
④まで終わり時間があったら、読解から話を広げて、グループで読解の文章についてディスカッションをしたり、調べたことをプレゼンをしたりして、その後の活動に広げられるといいと思います。
ジグソーリーディングをするときの注意点
ジグソーリーディングをするときの注意点は2つあります。
やり方・進め方の説明が大事!
ジグソーリーディングを始めてやる場合、学習者はやり方・進め方がよくわからないと思います。
ですので、しっかりとやり方・進め方を説明し、理解して始める必要があります。
そのためには、学習者が理解しやすい説明と、明確な指示出しをするようにしましょう。
タイムスケジュールには余裕を持つ!
ジグソーリーディングでは、学習者が席を移動したり、活動中にプリントを配布したり回収したりするので、最初に想定していたよりも時間かかってしまう可能性もあります。
なので、少し余裕を持ったスケジュールにしておくといいと思います。
まとめ|ジグソーリーディングに挑戦してみよう!
ジグソーリーディングを紹介しました。
楽しそうな授業だな、とワクワクしませんか?
たのすけは実際にやってみて、学習者がいつもの読解授業よりやる気になって楽しそうに活動していたのが印象的でした。
「自分が読解の文章を読んで理解して、それを説明しないといけない・・・!」
これはプレッシャーではありますが、こういうプレッシャーがあると、いつもよりやる気になりますよね。
紹介したジグソーリーディングの進め方は一例ですので、やりやすいようにアレンジしてみてくださいね。
以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。