学生から「『見てください』は、「見て下さい」と、漢字を使ってもいいですか?」
こう聞かれたら、あなたはどう答えますか?
普段私たちがあまり気にしていないようなことや、気にせず使い分けていることが、日本語学習者にとっては疑問に思うんですよね。
冒頭の質問で「見てください?見て下さい?どっち?」
と迷ってしまったなら、ぜひこの記事を読んでみてください。
目次
「~てください」は、ひらがな?漢字?
「~てください」は、ひらがな表記が正しい
まず結論を述べると、「見てください」と、ひらがなで書くのが正しいとされています。
〇 見てください。
× 見て下さい。
「~(て)ください」は、補助動詞と呼ばれるもので、ひらがな表記が一般的です。
「~下さい」と漢字で書くのはどんなとき?
「~下さい」と漢字で書く場合もあります。本動詞と呼ばれるときです。
- 水を下さい。
- 時間を下さい。
補助動詞について
補助動詞って何?
補助動詞とは、動詞をサポートする役割のある動詞のことを言います。
動詞と一緒に使うことが多いです。(例)見て+ください
補助動詞には何があるの?
「~(て)ください」の他には、補助動詞には以下のようなものがあります。
一部を紹介しますね。
- ~(て)もらう
- ~(て)みる
- ~(て)おく
- ~(て)いく
- ~(て)くる
- 母にお菓子を買って(〇もらった ×貰った)。
- 買う前に、靴を履いて(〇みる ×見る)。
- ジュースを買って(〇おく ×置く)。
- コンビニでお弁当を買って(〇いく ×行く)。
- 郵便局に寄って(〇きた ×来た)。
本動詞と補助動詞の見分け方はある?
見分けるポイントは、それを取っても意味が通じるかどうかです。
- お菓子をもらった。
- お菓子を買ってもらった。
①は「もらった」を取ってしまうと、文の意味がわからなくなります。
よって、①の「もらう」は本動詞で、「貰った」と漢字で書いてもいいです。⇒お菓子を(〇貰った 〇もらった)。
②は「もらった」を取っても、意味がなんとなく分かるので、補助動詞になります。
なので、②はひらがなで書きます。⇒お菓子を買って(〇もらった ×貰った)。
【まとめ】補助動詞なら、ひらがな表記にする!
「見てください」の正しい表記の仕方はわかったでしょうか・・・?
pleaseの意味で使う補助動詞のときは、ひらがなで書きます。
補助動詞は他にもあるので、覚えておくと、学習者から聞かれたときに便利です。
特に、「~てください」や「~てみる」を漢字で書いてしまう学習者がいるので、漢字で書いていたら、ひらがなで書くんだよと教えてあげましょう。
以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。