「文法書で助詞の意味を調べたけど、どの意味にも当てはまらなさそう…」
そんな経験はありませんか?
助詞って難しいですよねぇ・・・
ネイティブ日本人は何気なく使っていますが、「を/に/で/へ」などいろいろありますし、
一つの助詞に複数の意味・用法があって、学習者は混乱します・・・!
もちろん、教える日本語教師も混乱しますよね・・・!
そんなときに、もっと詳しく助詞の意味・用法について調べられる本として、おすすめの参考書をご紹介します。
「てにをは日本語助詞辞典」です。
それでは、おすすめポイントを5つ紹介します!
目次
「てにをは日本語助詞辞典」がおすすめの理由5選
助詞の用法が詳しく載っている
本のタイトルが「てにをは日本語助詞辞典」なだけあって、用法が細かく分かれて紹介されています。
例えば、格助詞「に」を取り上げると、全部で3ページにわたり、15の機能に分かれています。
他の初級文法書では、15も細かく分かれておりません・・・!
この本では「に」をどのように分けているのか紹介します。
- 場所を示す①-移動の目的地
- 場所を示す②-移動や動作の対象
- 場所を示す③-ものなどが存在する場所や地点
- 所有者を示す
- 対象を示す①-動作や行動の対象となるもの
- 対象を示す②-動作や行動の対象となる人
- 対象を示す③-ある関心や傾向の対象
- 時間や時期などを示す
- 結果を示す
- 行為者を示す①-受身表現
- 行為者を示す②-使役表現
- 行為の目的を示す
- 頻度や割合を示す
- 気持ちの原因・理由を示す
- 感情を示す
用法の意味が簡潔な言葉で書かれ、例文が紹介されている
用法の意味が簡潔に書かれているので、わかりやすいです。
それだけじゃなく、間違いやすい助詞も取り合げて、これは〇、これは×と例文で示してくれています。
出典:福田富与(発行人)『くらべてわかる てにをは日本語助詞辞典』Jリサート出版,2023年発行,P20-21
公式が書かれていて、わかりやすい
たのすけが「コレいい!」と思ったのが、助詞の使い方の公式が書かれていることです。
こういうルールが書かれていると頭の整理もしやすいですし、学習者に説明するときもポイントがわかるので、便利です。
出典:福田富与(発行人)『くらべてわかる てにをは日本語助詞辞典』Jリサート出版,2023年発行,P20-21
授業用例文が紹介されている
各項目の後に、各機能ごとの授業用例文が紹介されています。
出典:福田富与(発行人)『くらべてわかる てにをは日本語助詞辞典』Jリサート出版,2023年発行,P48-49
例文を考えるのって、結構時間がかかりますよね…。
なので、各用法ごとに授業で使える例文が紹介されているのは有難いです!
授業用例文なだけあって、比較的簡単なわかりやすい例文です。
格助詞だけじゃなく、接続助詞・複合助詞なども紹介されている
助詞と聞くと「を/で/に/へ」などの一語を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、助詞はそれだけじゃありません。
助詞と言っても、格助詞・並列助詞・接続助詞・副助詞・複合助詞などに細かく分類されます。
目次を見ていただけるとわかるのですが、「てにをは日本語助詞辞典」では、約100個の助詞を取り上げています。
出典:福田富与(発行人)『くらべてわかる てにをは日本語助詞辞典』Jリサート出版,2023年発行,P4-5
特にいいなぁと思っているのが、複合助詞を取り上げてくれているところです。
複合助詞とは、「~にも」「~でさえ」「~のは」など、いくつかの助詞が結びついて助詞の働きをするものです。
これらは他の文法書に載っていることはあまりないので、今までは自分でこの助詞とこの助詞がくっつくから・・・と意味を考えていたんです。
ですので、複合助詞としてズバリ!この意味・用法は・・・と紹介してくれているのは、とっても便利だと思います。
「てにをは日本語助詞辞典」のおすすめできないところは?
たのすけは、「てにをは日本語助詞辞典」の本に特におすすめできないところはありません。
満足しています!!
あえて言うのなら、助詞をイメージでわかるようなイラストがあるといいなと思います。
この本は「辞典」なので、また別物だと思いますが…。
その場合、「イメージでわかる!日本語の助詞」という本があります。
実際にたのすけの手元にはないのですが、こちらで中のサンプルが見られます。
学習者にとって、イラストがあってイメージできると覚えやすいと思います。
【まとめ】「てにをは日本語助詞辞典」は一冊手元にあると便利!
助詞の意味・用法について詳しく調べたいときにおすすめの本として「てにをは日本語助詞辞典」を紹介しました。
たのすけは、この本を購入して正解だったと思っています。
他の文法書では書かれていない意味用法が載っているので、「あ、この意味だ!」と腑に落ちる落ちることが多いです。
また、公式が書かれているので、助詞の整理やポイントを把握するのに便利です。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。