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どうやるの?新出語彙の説明方法7選|新米日本語教師の疑問

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「学習者に言葉の意味を聞かれたけど、上手に説明できなかった…」

そんな経験はありませんか?

 

言葉を説明するのって、難しいんですよね。

すでにその言葉の意味を知っているわけですが、それを違う方法で説明するんですから、難しいです。

私は「あー、今の説明よくなかった…」なんて、しょっちゅう反省していました。

 

たのすけ
たのすけ
この記事を書いているのは、日本語教師のたのすけ(@t_tanosuke)です。以前は日本語学校で専任講師をしていましたが、現在はオンライン日本語教師として働いています。

 

この記事では、日本語教師になったばかりの方向けに、新出語彙の説明方法を7つ紹介しています。

 

「言葉の意味を説明するのが苦手…」なら、ぜひこの記事を読んでみてください。

どんなやり方があるのかを知っておけば、次の授業で言葉を説明するときに生かせるはずですよ。

 

日本語授業で新出語彙の説明方法一覧

学習者のレベル別に、新出語彙を説明する方法をまとめました。

  • 初級:学習者が知っている言葉が少ないことや具体的な言葉が多いので、絵カードや写真などがおすすめ
  • 初中級絵カードや写真があれば一番いいが、ない場合は簡単な言葉に言い換えるのがおすすめ
  • 中級:抽象的な言葉が増えるので、言葉や例文で説明するのがおすすめ
初級初中級中級
1.絵カードや写真、実物を見せる
2.絵を描く
3.動作やジェスチャーをする
4.簡単な言葉で言い換える
5.例文を挙げる
6.状況を説明する
7.学習者に説明してもらう×

 

それでは、さっそく紹介していきます!

日本語授業で新出語彙の7つの説明方法

1.絵カードや写真、実物を見せる

初級のうちは、絵カードや写真、実物を見せるのが、学習者にとって一番わかりやすいです

「みんなの日本語」には、新出語彙の絵カードがあるので、絵カードを使って説明することが多いと思います。

 

絵カードで表すのが難しい場合は、写真がおすすめです。

例えば、日本の場所や行事、文化など、写真の方が伝わりやすい言葉もあります。

 

絵カードや写真で新出語彙の説明をするときに気を付けてほしいことがあります。

それは、新出語彙だけの絵カードや写真を準備するということです。新出語彙以外の余計な情報は必要ありません。

 

「ビール」を説明するための写真が2枚あります。どちらがいいと思いますか?

浴衣姿のビールを持つ女性とビール

 

一目瞭然、右のビールだけの写真のほうが、「ビール」を説明する写真としてはふさわしいですよね。

左の写真は、浴衣を着た女性がビールを持っているので、何が「ビール」を表すのかが、わかりにくくなってしまいました。

たのすけ
たのすけ
写真より絵カードのほうが新出語彙を表せるので、わかりやすい場合も多いです。

 

物の説明をするときは、実物を見せる場合もあります。

日本語業界では実物のことを「レアリア」と言います。

レアリアはわかりやすいのですが、教室に持っていけなかったり、手に入れられなかったりするので、実際に使うことはあまりありません。

たのすけ
たのすけ
レアリアは準備する教師側の負担が大きいので、あまりおすすめしていません。

 

2.絵を描く

語彙を説明するのに、絵で表せる言葉の場合は、絵を描く方法もあります。

 

例えば、学習者から「太陽は何ですか?」と質問があったら、

黒板(ホワイトボード)に太陽の絵を描きます。

太陽のイラスト

絵を描いたあとに、「これは太陽です」と説明をします。

たのすけ
たのすけ
詳細に凝って描く必要はありません。ポイントがわかればOKです。

 

3.動作やジェスチャーをする

動作やジェスチャーで表せるものは、実際に動いてみせるとわかりやすいです。

例えば、

  • 電話する
  • 泣く
  • 握手する

などは、動作をしながら言葉で言えば、わかりやすいですよね。

たのすけ
たのすけ
何を準備しないでも、とっさにできるので、動作やジェスチャーで表すのは便利です。

 

4.簡単な言葉で言い換える

漢字語彙などは、既習の簡単な語彙や文型で言い換えます。

例えば、

読書:本を読むこと

水泳:泳ぐこと

睡眠:寝ること

などです。

たのすけ
たのすけ
中級以上になると、簡単な言葉に置き換えて説明することが多いです。

 

5.例文を挙げる

絵カードや写真、実物などや、動作などで説明するのが難しい場合は、例文を挙げます。

 

例えば、「有名」という言葉は、絵でも動作でも表すのは難しいです。

そのときは、例文を挙げることによって、学習者は意味を推測していきます

富士山は有名です。

ジョニー・デップは有名です。

ハリー・ポッターの映画は有名です。

たのすけ
たのすけ
例文が1つだけだと意味を推測しにくいので、2・3個挙げましょう。とっさに、例文を挙げるという点では、少し難しいかもしれません。

 

6.状況を説明する

挨拶や気持ちを表す言葉は、状況を説明するとわかりやすいです。

 

例えば、「いただきます」という挨拶なら、

「『いただきます』はご飯を食べる前に、言います」

 

「嬉しい」という言葉は、

「1カ月恋人に会えませんでした。今日恋人に会います。嬉しいです」

 

学習者とやり取りしてもいいですね。

T:「1カ月恋人に会えませんでした。今日、恋人に会います。どんな気持ちですか?」

S:「いいです」

T:「そうです。嬉しいです」

たのすけ
たのすけ
状況を説明すると、いつ使うのかの場面がわかりやすいです。

 

7.学習者に説明してもらう

学習者に、言葉を説明してもうのもいいと思います。

「この言葉がわかる人?」と聞いちゃいましょう。

わかる人がいれば、「〇〇さん、どういう意味ですか?」と説明してもらいます。

学習者の方が、既習の語彙や文型を使って、上手に説明できる場合もあります

 

中級以上になると、わからない言葉があったら違う言葉で言い換えをするのも、会話をしていく上で大切なポイントです。

言葉を説明する習慣をつけておくのもいいと思います。

たのすけ
たのすけ
学習者の説明がわかりやすかったら、次同じ言葉を説明するときに使わせてもらうために、メモしておきましょう!

 

【まとめ】新出語彙は、組み合わせて説明しよう!

ポイント

新出語彙の説明方法を7つ紹介しました。

もう一度、まとめます。

1.絵カードや写真、実物を見せる
2.絵を描く
3.動作やジェスチャーをする
4.簡単な言葉で言い換える
5.例文を挙げる
6.状況を説明する
7.学習者に説明してもらう

 

実際には、新出語彙を説明するときは、どれかだけで説明するのではなく、組み合わせて説明するのがわかりやすいです

例えば、「大きい」「小さい」の形容詞を絵カードで見せても、動作で大きい、小さいとすると、わかりやすいですよね。

 

新出語彙の説明は、「言葉によってどの説明がわかりやすいのか」「学習者のレベル」によって使い分けましょう!

たのすけ
たのすけ
新出語彙の説明は、日本語教師の必須スキルです。

 

以上、たのすけでした。

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