学習者が「昨日、東京ディズニーランドへ行ったことがあります」という例文を作りました。
この例文、ちょっと違和感を感じませんか・・・?
「~たことがある」は経験を表し、学習者にとって比較的理解しやすい文法です。
ですが、簡単に思われる文法だからこそ、注意点があるんです・・・!
「~たことがある」を教えるときに注意点なんてあるの?と思ったのなら、ぜひこの記事で確認してみてください。
目次
「~たことがある」の用法|意味と接続
「~たことがある」は、過去の経験を表します。
経験していない場合は、「~たことがない」を使います。
接続は、Vタ形です。
「~たことがある」の3つの注意点
日常のことには使えない
「~たことがある」は日常のこと、当たり前のことには使えません。
この場合は、普通に過去を表す「~ました」を使います。
× スーパーへ行ったことがあります。→スーパーへ行きました。
× 洗濯をしたことがあります。→洗濯をしました。
日常の経験ではなく、特別なことや珍しい経験を言いたいときに使います。
〇 木村拓哉に会ったことがあります。
〇 アメリカへ留学したことがあります。
近い過去には使えない
「~たことがある」は経験を表しますが、近い過去の経験には使えません。
× 昨日、富士山に登ったことがあります。
× 1週間前に東京ディズニーランドへ行ったことがあります。
頻度を表す副詞とは一緒に使えない
いつも、ときどき、たまに、などの頻度を表す副詞とは一緒に使えません。
× いつもタイ料理を食べたことがあります。
× ときどきアメリカへ行ったことがあります。
【まとめ】簡単な文法ほど、注意点をしっかりと教えよう!
過去の経験を表す「~たことがある」の注意点を3つ紹介しました。
もう一度まとめます。
- 日常のことには使えない。
(例)スーパーへ行ったことがあります。
- 近い過去には使えない。
(例)昨日、富士山に登ったことがあります。
- 頻度を表す副詞とは一緒に使えない。
(例)いつもタイ料理を食べたことがあります。
「~たことがある」は、学習者にとって意味を理解することは難しくなく、比較的勉強したらすぐに使えるようになります。
だからこそ、使うときの注意点もあるので、注意点も一緒に教えられるといいですよね。
以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。