N:名詞、V:動詞、イA:い形容詞、ナA:な形容詞
青枠:板書
赤枠:注意・ポイント
目次
【概要】できる日本語 初級L8(ST3)
Can-do
Can-do | |
課 | 簡単に自分の家族や友達について友達や周りの人に紹介することができる。 |
ST3 | 友達にあげるプレゼントについて相談したり、自分がもらったプレゼントについて話したりすることができる。 |
学習項目
学習項目 | |
ST3 | あげます |
もらいます | |
くれます |
【教案】できる日本語 初級L8(ST3)
Can-doの確認
友達にあげるプレゼントについて相談したり、自分がもらったプレゼントについて話したりすることができる。
状況イラストの確認
- ここはどこですか。
- 何をしていますか。
【チャレンジ1】あげます
チャレンジの絵
(左のイラスト)
T:パクさんとマルコさんが話しています。(パクさんの吹き出しを指して)パクさんはマルコさんに何と言っていますか。
S:マリヤムさんの誕生日です。プレゼントを・・・
T:(プレゼントをあげるジェスチャーをする)プレゼントを?(マルコさんを指して)マルコさんは何と言いますか。
S:いいですね。
(右のイラスト)
T:(パクさんの上の吹き出しを指して)パクさんはマルコさんに何と言いますか。
S:一緒にプレゼントをします?
T:(パクさんの下の吹き出しを指して)パクさんは何と言いますか。
S:何をプレゼントしますか。
T:(マルコさんの吹き出しを指して)マルコさんは何と言いますか。
S:マリヤムさんは音楽が好きです。CDがいいです。
T:では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:もうすぐマリヤムさんの誕生日です。パクさんはマルコさんに何と言いましたか。
S:マリヤムさんにプレゼントをあげますか。
T:そうですね。その後、マルコさんは何と言いましたか。
S:はい、あげたいです。
T:そうです。その後、パクさんは?
S:じゃ、一緒にあげませんか。
(板書をして、リピート)
マリヤムさんにプレゼントをあげますか。
「あげます」の導入
*誕生日が近い学習者を把握しておく。プレゼントのレアリアを準備しておくと、「あげます」の意味を視覚的に理解しやすい。
T:Sさん、誕生日はいつですか。
S:6月18日です。
T:おお~、そうですか。もうすぐですね。6月18日はSさんの誕生日ですから、私はSさんにプレゼントをあげます。
T:6月15日は何の日でしたか?知っていますか。
S:・・・わかりません。何の日ですか。
T:父の日です。みなさんの国にもありますか?
S:はい、あります。
T:6月15日は父の日でしたから、私は父にネクタイをあげました。
*下記のようなイラストを準備すると、「あげます」は誰から誰にあげるのか方向がわかりやすい。

(板書を追加して、リピート)
- わたしはSさんにプレゼントをあげます。
- わたしは父にネクタイをあげました。
★__は__に〇〇をあげます。
T:(あげるジェスチャーをしながら)私はSさんにプレゼントをあげます。父にネクタイをあげます。(板書を指しながら)ここの助詞は「に」を使います。
- 「できる日本語」初中級L8ST1で行為の授受(例:英語を教えてあげます)を学習する。
- 「例:私はSさんにプレゼントをあげます」の「私は」は省略可能。
「あげます」以外の導入
*ジェスチャーや口頭でも十分だと思うが、絵カードを準備するとよりわかりやすい。
T:(電話をするジェスチャーをする)もしもし~、お母さん、たのすけです。私は母に電話をします。
T:(手紙を書くジェスチャーをしながら)私は何をしていますか?
S:手紙を書いています。
T:そうです。私は恋人に手紙を書きます。
T:(スマホで文字を打つ動作をしながら)何をしていますか?
S:メールです。/LINEです。
T:そうです。私は友達にLINEを送ります。(「LINEをします」とも言うので、混乱を避けるなら「メールを送ります」にするのが無難)
T:(送る動作をしながら)恋人に誕生日カードを送ります。
*上記の「あげます」以外の導入は「あげます」を説明するときに補足で説明をしてもいいし、このように丁寧に導入してもよい。
(板書を追加して、リピート)
- わたしは母にでんわをします。
- わたしはこい人に手紙を書きます。
- わたしは友だちにLINEをおくります。
- わたしはこい人にたんじょう日カードをおくります。
T:私は母に電話をします・恋人に手紙を書きます・友達にLINEを送ります・恋人に誕生日カードを送ります・・・、このとき、助詞は「に」を使います。「あげます」と同じで、(誰から誰にの方向がわかる(移動する)ジェスチャーをしながら))ここから、ここに→の動詞のとき、助詞は「に」です。
練習
①絵カード練習
②QA練習
(例)T:友達が結婚します。何をあげますか。 S:友達にお金をあげます。
③別冊:言ってみようP29(1)練習1・2
④本冊:言ってみよう P148(1)
【チャレンジ2】もらいます
チャレンジの絵
T:ナタポンさんとワンさんが話しています。ナタポンさんはワンさんに何と言っていますか。
S:そのかばん、いいですね。
T:ワンさんは何と言いますか。
S:誕生日に母はわたしにあげました。
T:私は母に・・・?
T:では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:(ワンさんの吹き出しを指しながら)ワンさんはナタポンさんに何と言いましたか。
S:誕生日に母にこのかばんをもらいました。
(板書をして、リピート)
たんじょう日に母にこのかばんをもらいました。
導入
*プレゼントのレアリアを準備して、物の移動が視覚的にわかるようにするとよい。
T:6月18日は誰の誕生日ですか?
S:Sさんです。
T:そうです。ですから、先生はSさんにプレゼントをあげます。(実際に物をあげて)先生はSさんにプレゼントをあげました。Sさんは先生にプレゼントをもらいました。

T:鈴木さんと木村さんです。(木村さんから鈴木さんへ時計が移動するジェスチャーをしながら、矢印に注目させる)木村さんは鈴木さんに・・・
S:時計をあげます。
T:そうですね。(鈴木さんに注目させて)じゃあ、鈴木さんは木村さんに・・・
S:時計をもらいます。
T:そうです。鈴木さんは木村さんに時計をもらいます。
(板書を追加して、リピート)
- Sさんは先生にプレゼントをもらいました。
- 鈴木さんは木村さんに時計をもらいます。
★__は__に〇〇をあげます。
*必要であれば、「あげるます」「もらいます」の関係を板書してもよい。

T:(もらうジェスチャーをしながら)動詞は「もらいます」です。このとき、助詞は「に」を使います。
- 「できる日本語」初中級L8ST1で行為の授受(例:日本語を教えてもらいます)を学習する。
- 自分を主語にするとき、「私は」は省略可能。(例)(私は)母にかばんをもらいました。
練習
①絵カード練習
②QA練習
(例)T:去年の誕生日に誰に何をもらいましたか。 S:去年の誕生日に母にかばんをもらいました。
③別冊:言ってみようP29(2)
④本冊:言ってみよう P148(2)
【チャレンジ3】くれます
チャレンジの絵
T:ナタポンさんとワンさんが話しています。(アンナさんの吹き出しを指して)アンナさんは何と言っていますか。
S:2月14日はバレンタインデーです。
T:(吹き出しの「?」部分を指して)アンナさんはダニエルさんに何を聞きますか。
S:バレンタインデーに何をしましたか。
T:ダニエルさんは何と言いましたか。
S:妻と食事をしました。私は妻に時計をもらいました。
T:そうですね。じゃあ、妻が・・・
S:妻が私に時計をあげました。
T:では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:ダニエルさんはバレンタインデーでに妻と食事をしました。(ダニエルさんの下の吹き出しを指して)それから、何と言いましたか。
S:妻が私にこの時計をくれました。
(板書をして、リピート)
つまがわたしにこの時計をくれました。
導入

T:見てください。(イラストを指しながら)私です、母です。私は・・・
S:母にケーキをもらいました。
T:そうですね。じゃあ、次は(母から私への矢印を指しながら)母が私にケーキをくれました。
T:私は・・・
S:木村さんにチョコレートをもらいました。
T:そうですね。じゃあ、次は(木村さんから私への矢印を指しながら)木村さんが私に・・・
S:チョコレートを・・・くれました。
T:そうです。木村さんが私にチョコレートをくれました。
(板書を追加して、リピート)
- 母がわたしにケーキをくれました。
- 木村さんがわたしにチョコレートをくれました。
★___がわたしに〇〇をくれます。
*必要であれば、「もらいます」「くれます」の関係を板書してもよい。

T:母が私にケーキをくれました。木村さんが私にチョコレートをくれました。「くれます」のときは、いつも「私に」です。
- 「できる日本語」初中級L8ST1で行為の授受(例:料理を作ってくれます)を学習する。
- 「くれます」は必ず「私に」になるが、自分の家族のときも「くれます」になる。(例)友達が弟にチョコレートをくれました。
- 「くれます」はいつも「私に」なので、わざわざ言わなくてもよい。(例)母が(私に)ケーキをくれました。
- 「あげます」「くれます」は助詞「は」だったが、「が」を使っているのは、わざわざ「は」で相手を取り立てる必要がないため。(参照)「できる日本語」初級8課道しるべ
練習
①絵カード練習
②作文練習
(例)去年の誕生日に友達がCDをくれました。
③別冊:言ってみよう P29(3)
④本冊:言ってみよう P149(3)
やってみよう
①CDを聞いて答える。
②ロールプレイをする。
できる日本語の教案はこちらで検索できます≫「できる日本語」教案一覧
以上、たのすけでした。
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≫授業のやり方や教え方で悩んでいる日本語教師の方向けのまとめ記事
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。