「今の説明で学習者は理解できたのかな…」
「あの顔はわかっていないんじゃないかな…」
日本語教師の方!授業をしていて、学習者がわかったかどうか不安になることはありませんか?
教師が説明をした後に、学習者が「わかりません」と言ってくれればいいですが、
言ってくれないと、本当に理解したのかどうか不安になるときがありますよね。
教師が「わかりましたか?」と聞いてしまうと、わかっていないくても「わかりました」と答える学習者は本当に多いです。
学習者の「わかりました」は当てになりません!
慣れてくれば学習者の顔を見れば、「わかった」「わかっていない」というのが、だんだんわかるようになりますが、
きちんと学習者の理解を確認する方法があったらいいですよね。
この記事では、文型導入後に、学習者が文型の意味を理解できたかどうか確認する方法を紹介しています。
日本語教師になったばかりの方で、文型導入後に
「学習者が理解できたかどうか不安になっている」
なら、ぜひこの記事を読んでみてください。
目次
文型導入後に学習者が「わかった」か確認する2つの方法

文型導入後に学習者が理解できたかどうか確認する方法はいくつかあります。
どの文型でも対応できる2つの確認方法を紹介します。
1.絵カードを見せる
学習者の理解を確認する簡単な方法は、導入した文型の絵カードを見せることです。
例えば、「~てしまいました(~てしまいます)」の文型を導入したとします。
絵カードを見て、学習者に今の状況について言ってもらいます。

この絵を見て、
- 財布をなくしてしまいました。
- 財布を忘れてしまいました。
という文を答えられれば、文型の意味を理解できている。
答えられなければ、理解できていません。
このように、絵カードを見せて、文型を理解できたかどうか確認ができます。
2.導入文型を使って質問をする
初級でも初めの頃だと難しいですが、導入文型を使って質問をし、文型が理解できたかどうか確認できます。
例えば、「意向形+と思っています」の文型を導入したとします。
そのときは、こんな質問をします。
日本語学校を卒業したら、何をしようと思っていますか。
学習者が文型を理解していれば、
日本学校を卒業したら、日本の大学に入ろうと思っています。
国へ帰ろうと思っています。
というような答えが返ってきます。
もし理解できていなければ、答えられなかったり、質問とずれた回答になったりします。
導入文型を使って質問をするのは絵カードがなくてもいいので、確認しやすいです。
学習者が文型の意味を「わかった」かの確認はいつするのがいい?

確認は、導入直後にするのがおすすめ!
理解できたかどうか確認するのは、文型導入をした後がおすすめです。
理由は、文型の意味を理解できていないと、活動(応用練習)のときになって、
- もう一度文型の意味を聞いてくる
- 学習者が練習に参加できない
ということになるからです。
練習は、機械的な練習の場合は意味を理解していなくてもリピートできますが、
活動は意味が理解できていないとできません。
【参考】
≫初級文法の練習方法9選|練習のバリエーションを広げたい日本語教師必見!
≫初級文法「活動」のやり方|4つの活動で「日本語の運用力」を手に入れよう!
導入直後に確認をしておけば、後から困った事態にならないですむので、
学習者が「わかった」かどうか不安なら、確認しておきましょう。
学習者が文型の意味を理解していなかったら?

もう一度別の方法で導入をする!
学習者が文型の意味を理解していなかったら、もう一度導入しましょう。
理解できていなかった理由は、以下のことが考えられます。
- 場面設定ができていなかった
- 説明がわかりにくかった
別の導入文を使ったほうがいい場合もあるので、導入文は多めに用意しておくといいと思います。
導入については「日本語の初級文法「導入」のやり方|大切なポイントは3つあります」の記事も参考にどうぞ。
【まとめ】文型導入後は学習者が「わかった」かどうか、確認しよう!

文型導入後に、学習者が「わかった」かどうか不安なときに、文型の意味を理解できているかどうか確認する方法を2つ紹介しました。
もう一度まとめます。
- 絵カードを見せる
- 導入文型を使って質問をする
学習者に確認するのは1・2分もあればできるので、「文型導入後は必ず確認する!」としてしまってもいいと思います。
不安なら、導入文型が理解できたかどうか、まずは確認してみましょう!
以上、たのすけでした。
日本語教師のまとめ記事はこちら
≫日本語教師になりたい方向けのまとめ記事
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≫【完全保存版】日本語授業のやり方や教え方がわかるまとめ記事
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。