こんにちは。日本語教師×新米主婦のたのすけです。
こんな方に向けて記事を書いています。
- 「練習」と「活動」は違うの?
- 「活動」はどんなことをするの?
活動は学習者にとって楽しいものです。文型の運用力をつけながら、楽しい授業をしましょう。
目次
活動

活動とは
活動とは応用練習のことで、導入でわかって、練習で覚えたものを「使う」練習です。
練習は覚えるために機械的に発話練習をすることが多いですが、活動は覚えた文型を運用できるようにするためにロールプレイ、ゲームなどをします。
活動と練習の違い
- 練習=(導入でわかった文型を)覚える
- 活動=(導入でわかって練習で覚えた文型を)使う
練習は自分で考えた発話はほとんどありません。なぜなら、正しい形を覚えるのが練習だからです。
活動は話す型が決まっていません。なぜなら、運用する力をつけるのが目的なので、自分で場面に合わせて必要な日本語を使います。実際のコミュニケーションに近いのは、活動です。
総合的に日本語力を向上させるには、練習も活動もバランスよくすることが大切です。
活動の種類
活動は大きく分けて2つあります。
活動の種類 | 内容 |
自分のことや実際のことを聞いたり、話す活動 |
|
自分以外のものになって聞く、話す活動 |
|
自分のことや実際のことを聞いたり、話したりする活動は、学習者にとってはモチベーションが上がります。
文型によって、どの活動をするのがいいのかは異なります。一番最適な活動を選びましょう。
活動のやり方
全部で4つの活動例を紹介します。
インタビュー

インタビューとは相手に質問をして答えを聞く活動です。
インタビューをするときは、インタビューシートなどあるといいでしょう。下のインタビューシートを参考に見てください。

( )は自分で質問を考えます。インタビューシートを持って、相手にインタビューをします。
(インタビューの例)
S1:お名前は何ですか。 S2:ミラーです。
S1:お国はどちらですか。 S2:アメリカです。
S1:おいくつですか。 S2:28歳です。
インタビュー中、教師はインタビューをする側やされる側のフォローをします。人数が奇数で足りない場合は、インタビュー相手として参加します。
インタビューはやって終わりではなく、最後に結果をまとめて発表してもらうといいですね。
上の例だと、まとめとしてインタビューした友だちを紹介するといいでしょう。
こちらはミラーさんです。ミラーさんはアメリカ人です。28歳です。
ディスカッション

ディスカッションとは、あるテーマについて意見を言い合う活動です。
ディスカッションをするときは、グループを作ります。単純に人数で分けるのではなく、学習者の性格でグループ分けができればベストです。
例えば、静かな人4人が同じグループでもディスカッションは活発に行われません。おしゃべりな人、自分の意見をはっきり言う人など、違う性格の人が一つのグループになるとおもしろいディスカッションができます。
初級のころは、最初に意見の言い方を説明したほうがいいです。下のディスカッションシートを参考にしてください。

ディスカッションの例を見ていきましょう。
(ディスカッションの例)
司会:テーマは「住むなら田舎と都会のどちらがいいか」です。S1さんはどう思いますか。
S1:私は住むところについて、田舎がいいと思います。なぜなら、静かで緑が多いからです。
司会:S1さんは田舎ですね。S2さんはどう思いますか。
S2:私はそう思いません。私は都会のほうがいいと思います。
ディスカッションをするときは、司会とタイムキーパーも学習者に任せましょう。教師は、机間巡視をして、話が止まっているグループや話す人が偏っているグループのサポートにまわります。
最後にグループで話し合った内容をまとめて発表してもらうといいですね。
スピーチ

スピーチの時間は1人3分ぐらいが多いです。初級だと3分も話せないので、1分ぐらいかもしれません。
スピーチは、いきなりスピーチをしてくださいと言われてもできません。最初は身近なテーマにしたほうがいいです。初級だったら、次のようなテーマが話しやすいです。
- 私の家族
- 私の国・町
- 私の趣味
- 私の夢
授業の時間は、原稿を書く時間、覚える時間(練習する時間)、発表する時間にわけます。
スピーチのイメージが沸かない学習者もいるので、教師が簡単なスピーチ例を示すといいですね。
気を付けてほしいのは、言いたいことを無理に日本語で言おうとして、自分でも使い方をわからないのに難しい言葉を使ってしまうことです。
スピーチは今の自分の日本語力で書けるものを書かせてください。そうしないと、自分でもわからないスピーチができあがってしまいます。
また、普段あまり使う機会がない接続詞も使って、文のつながりを意識してスピーチを作れるといいですね。
スピーチは原稿をただ読むのではスピーチといえません。以下、スピーチの注意点です。
- 声の大きさ・スピード・ポーズの位置は適切か
- アイコンタクト・ボディランゲージはできているか
- 原稿を読むのではなく、話しているか
- 接続詞を使ってわかりやすい構成になっているか
- 難しい言葉を使っていないか
スピーチをするときは、発表者だけでなく、聞き手の態度にも気をつけましょう。
教師は学習者がスピーチを発表したあと、よかった点や直したらもっとよくなる改善点をコメントしましょう。
ロールプレイ

ロールプレイとは、自分以外の役になりきって、演じる活動です。ロールカードと呼ばれるカードの指示を受けて演じます。
ロールカードは下を参考にしてください。


ロールプレイの基本的な流れです。
- 活動のテーマに合わせた会話でウォームアップ
- ロールカードを配布
- 状況と役割分担を確認
- ロールカードを回収(または裏にして見ないようにする)
- ロールプレイ開始
気をつけたいのは④です。ロールカードを見ながらだと、ロールカードに書いてある言葉をそのまま話す人がいます。例えば、上のロールカードでAさんの場合だと、
A:今日は頭が痛いので、アルバイトを休みたいです。いいですか。
これではまったく意味がありません。
ロールカードは見ないでロールプレイをしましょう。これをしないと、いつまでたっても運用力がつきません。
ロールプレイをした後は、スピーチ同様によかった点、直したらもっとよくなる改善点をコメントしましょう。
活動中の教師の役割は?
よく活動中は何をしたらいいのかわからないという教師がいます。
活動中の教師の役割は学習者をサポートすることです。活動でスムーズに進むように、つまずいている学習者がいたらサポートをしてあげてください。
スピーチの活動で学習者が原稿を書いている間だって、教師は暇ではありません。机間巡視をして間違った日本語を直してあげましょう。
活動で気をつけること
活動をするときに大切なことは、指示を明確にすることです。活動は、いつもの授業でする決まった練習方法とは異なるので、指示を明確に出さなければなりません。
指示があいまいだと、やり方がわからずに活動をすすめられません。学習者が何をしていいのか戸惑っている場合は、教師の指示不足の場合があります。
- 具体的な指示を出したか
- する手順を示したか
言葉で説明するだけでなく、実際にやって見せられるものはやってみるとわかりやすいです。
スピーチやロールプレイをした場合は、やりっぱなしにしないようにしてください。
教師は学習者の活動に対して、きちんと「よかった点」「悪かった点(直したらもっとよくなる改善点)」をフィードバックまでしてください。フィードバックをすることで、正しい日本語を覚えたり、日本語に自信を持って話せるようになったりします。
まとめ
活動は練習よりもさらに幅が広がります。活動が一番好きという学習者は多いです。
「活動=実際に使えるための練習」ですから、大切ですよね。ポイントをしっかり押さえておきましょう。
- 活動は実際のコミュニケーションに近いので、運用力をつけるのに最適。
- 活動の指示は明確にはっきり示す。
- 活動中の教師の役割はサポート役。
- スピーチやロールプレイをした後は、必ずフィードバックをする。
日本語教師のまとめ記事はこちら>>日本語教師のまとめ記事
以上、たのすけでした。
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