【N3文法解説】～一方（で）｜用法・例文

たのすけ

N3文法「～一方（で）」を説明します。意味は2つあります。

用法①（～だが、同時に別の面で…）

接続

普通形＋一方（で）　＊なA～だ→～な/～である、N～だ→～である

意味

• ～だが、同時に別の面で…。

例文

• 田中さんはサッカーが得意な一方、野球も得意だ。
• キムさんは日本語が話せる一方で、英語も話せる。
• 鈴木さんは歌手である一方、俳優でもある。
• 会議では自分の意見を言う一方で、他の人の意見も聞かなければならない。
• 私の家では兄が父の会社で働く一方で、私は母が経営するレストランで働いている。

注意事項

• あることをするのと並行して、別のこともすると言うにも使える。

用法②（～だが、逆に…の面もある）

接続

普通形＋一方（で）　＊なA～だ→～な/～である、N～だ→～である

意味

• ～だが、逆に…の面もある。（対比）

例文

• 田中さんはサッカーが得意な一方、野球が苦手だ。
• 日本の生活は楽しい一方で、大変なこともある。
• 母は優しい一方で、怒ると怖い。
• アメリカ旅行を楽しみにする一方、英語が話せなので心配もしている。
• 行列のできるラーメン店がある一方で、全然お客さんがいないお店もある。

類似文型との違い

～一方だ

• 形が似ているだけで、文法の意味は違う。（意味：ますます～という状態になる）（例）日本語はだんだん難しくなる一方だ。

【参考】～一方だ

～反面

• 意味は「～だが、逆に…の面もある」（例）母は優しい反面、怒ると怖い。
• 「一方」の用法②は「～反面」と同じ意味なので、置き換え可能。（例）田中さんはサッカーが得意な（〇一方　〇反面）、野球が苦手だ。

【参考】～反面

たのすけ

「反面」に用法①の意味はないので、①の場合は置き換えができません。

～のに対して

• 意味は「～とは対比的に」（例）父は厳しいのに対して、母は優しい。
• 2つの事物が持つ性質を対照的に示すので、一つの事物の二つの面には使えない。（例）日本語が発音が易しいのに対して、文字は3つあるので難しい。×←一つの事物なので、不自然。

【参考】～に対して（用法①）

以上、たのすけでした。