N3(文法分析)

【N3文法解説】~に対して|用法・例文

たのすけ
たのすけ
N3文法「~に対して」を説明します。意味は2つあります。

 

用法①(対比)

接続

N+に対して
普通形+のに対して *なA・N~だ→~な/~である

たのすけ
たのすけ
「のに対して」の「の」を忘れがちなので注意!Nは「の」がなくてもいいです。

 

意味

  • ~とは対比的に。(2つの違いをはっきり表す)

 

例文

  • 彼は料理が得意なのに対して、私は料理が全然できない。
  • 田中さんは髪が長いのに対して、鈴木さんは髪が短い。
  • 父は厳しいのに対して、母は優しい。
  • 昨日は大雨が降ったのに対して、今日はとてもいい天気だ。
  • 姉は静かなのに対して、妹はうるさい。
  • ゲームばかりしているに対して、弟はいつも勉強している。

 

類似文型との違い

~に比べて

  • 意味は「~と比較すると」(Aに比べてBで、BよりAは~)(例)都会に比べて、田舎は交通が不便だ。

【参考】~に比べて

 

~にひきかえ

  • 意味は「~とは反対に」(例)涼しかった去年の夏にひきかえ、今年の夏は暑い。

【参考】~にひきかえ

 

用法②(対象)

接続

N+に対して

 

意味

  • ~に(対象)
たのすけ
たのすけ
人に向かって直接、行動や気持ち、態度を表すときなど、動作の対象に使います。

 

例文

  • お客様に対して丁寧な言葉を使う。
  • 彼はに対しても優しい。
  • 成績が一番のに対して奨学金が出ます。
  • 自分より年上の人に対しては、敬語を使ったほうがいい。
  • 給料も安いし、残業も多いし、会社に対して不満がある。

 

注意事項

  • 動作が直接対象に及ぶときは、「に」に置き換えできない。(例)彼は私の髪(×に対して 〇に)よく触る。

 

類似文型との違い

~について

  • 意味は「~のことを」(例)彼女のプレゼントについて考えている。
  • 「AについてB」は「AはBの行為の内容」を表すが、「Aに対してB」は「AはBの行為の対象」(例1)お客様について話す。←話す内容はお客様のこと。 (例1)お客様に対して話す。←話す相手はお客様。

【参考】~について

 

~につき

  • 意味は「~に/~に対して」(例)100円の卵は1人につき、1個しか買えません。
  • 「~につき」は何かを割り当てるとの基準単位を具体的に表すが、「~に対して」にその用法はない。(例)コーヒー10杯(〇につき ×に対して)、1杯無料になる。

【参考】~につき(用法②)

 

以上、たのすけでした。

日本語教師向けのまとめ記事一覧

日本語教師のまとめ記事はこちら

日本語教師になりたい方向けのまとめ記事
授業のやり方や教え方で悩んでいる日本語教師の方向けのまとめ記事
【完全保存版】日本語授業のやり方や教え方がわかるまとめ記事
働き方で悩んでいる日本語教師の方向けのまとめ記事

日本語教師たのすけです。

恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。

詳しいプロフィールはこちら