N2(文法分析)

【N2文法解説】~だけに|用法・例文

たのすけ
たのすけ
N2文法「~だけに」の説明です。意味は2つあります。

 

用法①(原因/必然的な結論)

接続

V普通形/A普通形/なA~な・~である・~だった/N~な・(~である)・~だった+だけに

 

意味

  • ~ので、それにふさわしく。
たのすけ
たのすけ
前のことの当然の成り行きとして、あとの状況が出てくるときに使います。

 

例文

  • 日本に20年住んでいるだけに、日本語がペラペラだ。
  • このホテルは人気があるだけに、サービスがとてもいい。
  • この靴や安いだけに、あまりよくない。
  • このパソコンは安いだけに、すぐ壊れてしまいそう。
  • 若いだけに、徹夜で遊んでも、次の日元気だ。
  • この喫茶店は静かなだけに、本を読んだり仕事をしている人が多い。
  • クリスマスの前日なだけに、おもちゃ屋は混んでいる。
  • 1月1日だけに、仕事をしている人は少ない。
  • 娘は女の子であるだけに、レースやフリルの服が好きだ。

 

注意事項

  • 後件では、「当然~だ」と思われることが来る。

 

類似文型との違い

~だけあって/~だけのことはある

  • 意味は「~ということにふさわしく」(例)プロの歌手だけあって、本当に歌が上手い。
  • マイナス評価には使われにくい。
  • 「~だけに」との違いは、「~だけに」は前件に重点が置かれるが、「~だけ(のことは)あって」は後件に重点が置かれる。 (例1)日本に10年住んでいるだけあって、日本語が上手だ。←日本語が上手なのは、「日本に10年住んでいるからだ」と言いたい。(例2)日本に5年住んでいるだけに、日本が上手だ。←言いたいことは、「日本語が上手」であること。

【参考】~だけあって/~だけのことはある

 

~とあって

  • 意味は「~という状況なので」(例)台風が来ているとあって、外へ出かける人はほとんどいない。
  • 書き言葉で、ニュースなどでよく使われる。
  • 「~とあって」は話者に関する事実は述べにくいが、「~だけに」は話者に関することでもいい。(例1)テスト勉強をしなかったとあって、10点だった。←勉強をしなかったのは他の人。(例2)テスト勉強をしなかっただけに、10点だった。←勉強をしなかったのは、自分でも他の人でもOK。

【参考】~とあって

 

用法②(意外な結果)

接続

V普通形/A普通形/なA~な・~である・~だった/N~な・(~である)・~だった+だけに

 

意味

  • ~ので、逆に(余計に)。(意外な結果)
たのすけ
たのすけ
「よりいっそう」の意味があります。

 

例文

  • N2に合格できないと思っていただけに、合格できて、本当に嬉しかった。
  • 去年の大会で優勝しただけに、1回戦で負けるとは思わなかった。
  • 信じていただけに余計に裏切られたのはショックだ。
  • 仲がいいだけに、木村さんが会社を辞めるのはなおさら寂しい。
  • 若かっただけに、20歳で亡くなってしまったのは残念だ。
  • 田中さんはいつも静かなだけにかえって怒るときは怖そうだ。
  • 小学生なだけに、英語がペラペラで驚いた。

 

注意事項

  1. 後件は感情・感覚の表現が来ることが多い。
  2. 後件に命令・意向形は来ない。
  3. 自分の予想とは違う意外な結果になったときに使うので、後件はよくない内容が多い。
  4. 「余計に」「なおさら」「かえって」と一緒に使うことが多い。

 

 

以上、たのすけでした。

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