「授業中に教師ばかり話している気がする・・・」
「学習者が全然発話していない・・・」
そんな悩みをお持ちじゃありませんか?
私も日本語教師になったばかりの頃、「あれっ?私ばかり話してる・・・?」と心配になったものです。
説明しようと思えば長くなってしまい、無駄に学習者の時間を奪っていた・・・と反省しました。
この記事では、私の経験を通して学習者の発話量を増やすために気をつけていること・工夫していることを6つ紹介します。
「もっともっと学習者の発話を増やしたい!!」
「教師ばかり話している気がする・・・!!」
そう思っているなら、ぜひこの記事を読んでみてください。
(※注)初級の日本語授業を想定した内容です。
目次
学習者の発話を増やすために意識したい6つのこと
それでは、順番に6つ紹介していきます。
教師が話しすぎない
最初に意識したいことは「教師が話しすぎない」ということです。
導入であれば、教師がすべての状況を説明して話すのではなく、学習者に質問をして、やり取りをしながら進めていきます。
そうすることで、学習者は聞いているだけの受動的な授業でなくなります。
講演会などで、経験がありませんか?
聞いているだけだと、どうしても飽きてしまいますよね・・・。
なので、導入では学習者とやり取りをしながら、クラスを巻き込んで導入することを意識しています。
詳しくは「導入のとき、教師が一方的に話してない?|初級文法の導入方法を例で紹介します」の記事をご覧ください。
それから、説明をするときは、「わかりやすい言葉で簡単に」を意識するといいと思います。
特に学習者から質問をされたときは、焦ってしまったり、わかったかな?と心配になって、無駄に長く説明をしがちです。簡潔に話すことを意識してみましょう。
学習者に先生になってもらう
教師が全部説明するのではなく、学習者に言葉の意味や文法の意味などを説明してもらうのもありです。
(ただし、初級の学習者の場合は説明できるほどの日本語力がない場合もあります)
日本語で説明するのは難しいんです・・・!
説明できた場合は「日本語で説明できた!」という達成感を感じることができますし、説明できなった場合でも「まだ日本語で言えなかった・・・もっと頑張ろう!」と、モチベーションアップにもつなげられます。
学習者に質問する
文型を導入した後の練習で、導入文型を使った質問をたくさん準備しておき、質問します。
教師から質問して学習者が答えて終わりではなく、質問から話を広げることもあります。
文型を理解できているかの確認だけでなく、学習者の発話にもつながるので、おすすめです。
質問にはクローズドクエスチョンとオープンクエスチョンがあって、オープンクエスチョンで質問すると、より学習者の発話を促せます。
クローズドクエスチョン:「はい」「いいえ」で答えられる質問。
オープンクエスチョン:「何~?」「どうして~?」という質問。
ペア練習を多く取り入れる
練習のときに、ペア練習を多く取り入れます。
上で紹介した教師が学習者に質問をすると、どうしても、一人の学習者しか指名できません。
なので、より発話量を増やすために、ペアで質問をし合うような練習を取り入れるといいです。
例文を考えてもらう
学習した文型を使って文を考えてもらいます。
まずは簡単な前件や後件を考えることから始め、出来るようだったら、その文型を使った例文全部を考えてもらいます。
自分で文を作ることで、文型の意味を理解できたのかの確認にもなりますし、日本語を組み立てる力・文を作る練習にもなります。
作って終わりではなく、発表してもらうことで発話につなげ、考えた例文が正しいのかどうかも確認しましょう。
全員でコーラスと個人での発話を使い分ける
学習者の発話を増やすという点では、練習問題の解答は全員でコーラスしてもらいます。
しかし、それだと口が動いていない学習者や気を抜く学習者もいますので、個人で指名したりと、緊張感を持たせるといいです。
状況によって、全員でコーラスするのか個人で言うのかを使い分けましょう。
【まとめ】まずは意識してみることから始めよう!
授業で学習者の発話を増やすために意識したいことを6つ紹介しました。
もう一度まとめます。
- 教師が話しすぎない
- 学習者に先生になってもらう
- 学習者に質問する
- ペア練習を多く取り入れる
- 例文を考えてもらう
- 全員でコーラスと個人での発話を使い分ける
学習者の発話量が増えることで、受動的ではなく積極的に授業に参加することになり、聞いているだけのつまらない授業ではなくなります。
授業の主役は学習者です。
私たち日本語教師は、学習者が学ぶための進行役だと思って臨むといいかもしれません^^
以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。