できる日本語

【教案】できる日本語|初中級L10(ST1)

たのすけ
たのすけ
できる日本語の初中級L10(ST1)の教案です。L10(ST2)はこちらです。
教案の見方

N:名詞、V:動詞、イA:い形容詞、ナA:な形容詞
青枠:板書
赤枠:注意・ポイント

【概要】できる日本語 初中級L10(ST1)

Can-do

Can-do
旅行先に起こった困った状況や今の状況を他の人に伝えたり、観光スポットで目にした風景や建物について簡単に説明したりすることができる。
ST1旅行先で予期できない状況や不利益な状況になったとき、その状況や問題点などを簡単に説明することができる。

 

学習項目

学習項目
ST1受身
~のに、~
~みたいです(様態)
~ようです(様態)

 

【教案】できる日本語初中級 L10(ST1)

話してみよう

絵を見ながら、TからSに質問する。以下、質問例。

(上)

  • ここはどこですか。
  • 今、何をしていますか。どんなとき、しますか。
  • 旅行に行く電車やバスの中で何をしますか。

(右下)

  • ここはどこですか。
  • 日本の旅館に泊まったことがありますか。
  • 旅館で忘れられない思い出がありますか。

(左下)

  • 旅行に行ったとき、お土産を買いますか。
  • 何を買いますか。
  • 誰に買いますか。

 

聞いてみよう

CDを聞く。(CD:B52)

 

【教案】できる日本語初中級 L10(ST1)

Can-doの確認

旅行先で予期できない状況や不利益な状況になったとき、その状況や問題点などを簡単に説明することができる。

 

状況イラストの確認

  • ここはどこですか。
  • 何をしていますか。

 

【チャレンジ1-1】受身(直接受身)

チャレンジの絵・導入

T:パクさんとワンさんが話しています。パクさんはワンさんに「時間がかかりましたね」と言いました。パクさんはどんな気持ちですか。
S:心配しました。
T:そうですね。ワンさんが遅いので、心配しました。ワンさんはパクさんに理由を話します。ワンさん、何と言いましたか。
S:おばあさんは私にタクシー乗り場を聞きました。
T:ワンさんは時間に遅れてしまいました。どんな気持ちですか?
S:すみません。
T:はい、ではCDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:ワンさんはどうして時間がかかったと言いましたか。
S:トイレの前でおばあさんにタクシー乗り場への行き方を聞かれたんだ
T:いいですね。

(板書して、リピート)

おばあさんタクシー乗り場の行き方を聞かれたんだ。

T:今日は受身を勉強します。「聞かれた」は受身動詞です。まずは、受身動詞の作り方を勉強しましょう。

受身動詞の作り方

(Ⅱグループから順番に受身動詞の作り方をする)

受身動詞は尊敬動詞と作り方が同じなので、動詞を言って、受身動詞にしてもらう。

T:受身動詞は尊敬動詞と同じ作り方です。Ⅱグループから勉強しましょう。Sさん、「食べます」は?
S:…食べられます。
T:「見ます」は?
S:見られます。

(すべての動詞を学生に答えてもらいながら、進める)

Ⅱグループ(「られ」を入れる)
食べます⇒食べられます
見ます⇒見られます

Ⅲグループ
します⇒されます
来ます⇒来られます

Ⅰグループ(iます⇒aれます)
書きます⇒書かれます
呼びます⇒呼ばれます
しかります⇒しかられます

(FCで練習する)
*受身動詞のFCはこちら⇒【教材無料ダウンロード】受身動詞FC

  • 状態を表す動詞には受身がない。(例)あります、できます、わかります、見えます、聞こえます

受身(直接受身)の導入

T:絵を見てください。私はテストで100点を取りました。先生は私を褒めました。先生が私を褒めたので、私は嬉しいです。自分のことを言うときは「私は…」と言います。このときは、「私は先生に褒められました」と言います。

先生に褒められたイラスト

T:絵を見てください。私の母です。私です。悪いことをしたので、母は私をしかりました。母が私を叱ったので、私の気持ちはよくありません。自分のことなので、「私は…」と言います。私は母に叱られました

子供を叱る母親のイラスト

(板書して、リピート)

受身文

T:私は先生に褒められました。褒めたのは誰ですか?
S:先生です。
T:受身のときは、「〇〇に」の人がする人です。「私は母に叱られました」は、叱ったのは誰ですか?
S:母です。
T:そうです。自分のことを言うときは、「先生は私を…」「母は私を…」とは言いません。自分のことを言うときは「私は…」と言います。そのとき、受身を使います。

  • 日本語は近い視点で話した方がいい(私は近い人を主語にする)ので、受身を使う。
  • 受身は誰かからの働きかけで感情が動いたときに使う。
  • 受身では誰がするのか(「〇〇に」の人)が大切。

練習

①絵カード練習

②別冊:言ってみよう P35(1)

③本冊:言ってみよう P138(1)-1

 

【チャレンジ1-2】受身(間接受身)

チャレンジの絵・導入

(左のイラストを指して)

T:あっ、パクさんは今どんな気持ちですか。
S:痛いです。
T:そうですね。痛そうです。どうして痛いですか?
S:女の人はパクさんの足を踏みましたから。

(右のイラストを指して)

T:ワンさんが心配して、パクさんに「どうしたの?」と聞きました。パクさんは何と言いますか。
S:私の足は女の人に…踏まれました?
T:いいですね。では、CDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:パクさんは何と言いましたか。
S:足を踏まれた
T:そうですね。

(板書して、リピート)

足をふまれた

T:「踏まれた」は受身ですね。

T:この絵を見てください。パクさんと同じですね。私です。痛いっ!女の人は私の足を踏みました。自分のことなので、「私は…」と言います。私は女の人に足を踏まれました。「私の足は…」は言いません。

足を踏まれた

T:絵を見てください。私です。これは私のパンです。弟は私のパンを食べました。受身を使って言ってください。

パンを食べられた

S:私は…弟にパンを食べられました?
T:はい、いいですね。私は弟にパンを食べられました

(板書して、リピート)

受身文

T:これは「私の物」の受身です。「私の足は女の人に…」「私のパンは弟に…」は言わないでください。「私は女の人に足を…」「私は弟にパンを…」と言ってください。する人は「に」の人です。

T:私は女の人に足を踏まれました。今、どんな気持ちですか。
S:痛いです。嫌です。
T:そうですね。私は弟にパンを食べられました。今、どんな気持ちですか。
S:嫌です。悲しいです。
T:そうです。「私の物」の受身は、嫌な気持ちのときに使います。

  • 間接受身は、迷惑・嫌な気持ちがある。
  • 恩恵を受けたときは「~てもらう」を使う。(「~てもらう)はできる日本語L8(ST1)で既習)

練習

①絵カード練習

②別冊:言ってみよう P36(1)練習3

③本冊:言ってみよう P138(1)‐1

 

【チャレンジ3-1】~のに、~

チャレンジの絵・導入

(1枚目のイラストを指して)

T:パクさんとマルコさんが話しています。どんな話をしていますか。
S1:山川駅まではいくら?
S2:180円です。

(2枚目のイラストを指して)

T:あれ?ワンさんがパクさんに言いました。何と言いましたか。
S:180円のボタンを押しました。でも、…切符が出ません。
T:困りましたね。パクさんは何と言いましたか。
S:駅員に言いに行こう。

(3枚目のイラストを指して)

T:ワンさんは駅員に話します。何と言いますか。
S:ボタンを押しました。でも、切符が出ません。
T:駅員は何と言いましたか。
S:わかりました。見に行きます。
T:ワンさんはどんな気持ちですか?
S:困りました。どうして、切符が出ませんか?
T:では、CDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:ワンさんはボタンを押しました。でも、切符が出ませんでした。そのとき、何と言いましたか。
S:ボタンを押したのに、切符が出ない
T:はい、そうですね。

(板書して、リピート)

ボタンを押したのに、切符が出ない。

T:ワンさんはボタンを押しました。でも、切符が出ませんでした。どんな気持ちでしたか?
S:「え~、どうして!?」と思います。
T:そうですね。「のに」を使うときは、「え!?どうして?」の気持ちがあります。

【チャレンジ3-2】~のに、~

チャレンジの絵・導入

(左のイラストを指して)

T:みんなが話しています。ワンさんはみんなに何と言いますか。
S:もう切符は買いましたか?
T:そうですね。あ、ナタポンさんが驚いています。どうしてですか?
S:切符は180円です。でも、260円の切符を買ってしまいました。
T:それは困りました。

(右のイラストを指して)

T:ナタポンさんは駅員に何と言いますか。
S:すみません、260円の切符を買ってしまいました。どうしたらいいですか?
T:駅員さんは何と言いますか。
S:お金をあげますから、もう一度買ってください。
T:では、CDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:ナタポンさんは、間違えて切符を買ってしまいました。何と言いましたか。
S:山川駅まで180円なのに、切符を間違えて買っちゃった
T:いいですね。

(板書して、リピート)

山川駅まで180円なのに、切符を間違えて買っちゃった。

T:ナタポンさんは180円の切符じゃなくて、260円の切符を間違えて買ってしまいました。どんな気持ちですか?
S:困りました。
T:そうですね。ナタポンさんは困っています。「どうしよう…」と思っています。
T:では、「のに」の使い方を勉強しましょう。

導入

T:これは何ですか?

自動販売機

S:飲み物を買います。…自動…?
T:そうです。これで飲み物が買えます。名前は自動販売機です。Sさんは、よく自動販売機で飲み物を買いますか。
S:はい、よく買います。学校にありますから。
T:そうですか。どうやって買いますか。
S:お金を入れて、ボタンを押します。ジュースが出ます。
T:そうですね。お金を入れて、ボタンを押すと、ジュースが出ます。でも…あれ?ボタンを押しました。ジュースが出ません。「どうしてですか?」と思います。このときは、「ボタンを押したのに、ジュースが出ません」と言います。「えー!?どうして?」の気持ちがあるので、「のに」を使いました。

T:ここはどこですか。

レストラン

S:…レストランです。
T:そうです。このレストランは雑誌で紹介されました。有名なレストランです。でも…
S:お客さんがいません。
T:そうです。お客さんがいませんね。有名なレストランなので、お客さんがたくさんいると思いますよね。でも、お客さんがいません。「えー!?どうして?」と思います。では、「のに」を使って言いましょう。有名…
S:有名…のに、お客さんがいません。
T:いいです。有名なのに、お客さんがいません

T:この料理は5,000円です。とても高いです。Sさん、おいしいと思いますか?

料理

S:おいしいと思います。とても高いですから。
T:そうですね。高いですから、おいしいと思います。でも、食べたら、おいしくないです。「えー!?どうして?」と思います。では、「のに」を使って言いましょう。
S:高いのに、おいしくないです
T:そうです。いいですね。

(板書して、リピート)

  • ボタンを押したのに、ジュースが出ません。
  • 有名なのに、お客さんがいません。
  • 高いのに、おいしくないです。

★普通形+のに、~
*ナA・N→な

T:「えー!?どうして」の気持ちがあるときは、「のに」を使います。「のに」の前は普通形です。な形容詞と名詞は「だ」が「な」になります。

  • 「のに」は、非難・とがめ・不満・意外な気持ちがあるときに使う。
  • 「のに」を使うときは、結果に不満や意外感があるときなので、不満や意外感がないときは「が」を使う。(例)この料理はおいしいですが、高いです。

練習

①変換練習(例)

T:勉強しませんでした S:勉強しなかったのに
T:天気がいいです S:天気がいいのに
T:明日はテストです S:明日はテストなのに

②後件作文(例)

・10年日本に住んでいるのに、______。
・このレストランはおいしくないのに、______。

③絵カード練習

④別冊:言ってみよう P36(2)

⑤本冊:言ってみよう P139(2)-1・2

 

【チャレンジ3-1】~みたいです(様態)

チャレンジの絵・導入

(左のイラストを指して)

T:みんな外を見ています。パクさんは何と言いましたか。
S:電車が…止まった?
T:マルコさんは何と言いますか。
S:人がたくさんいます。

(右のイラストを指して)

T:マルコさんはみんなに何と言いましたか。
S:人がたくさんいます。事故かもしれません。
T:では、CDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:マルコさんは何と言いましたか。
S:事故があったみたいだよ
T:そうですね。マルコさんは事故を見ましたか。
S:いいえ、見ていません。
T:どうして、事故があったと思いましたか。
S:人がたくさんいましたから。
T:そうですね。マルコさんは人がたくさんいたので、事故だと思いました。

(板書して、リピート)

事故があったみたいだよ。

T:次は「~みたいです」を勉強します。

導入

T:人がたくさんいます。それから、歌が聞こえます。誰が歌っているか、わかりません。でも、とても歌が上手なので、歌手が歌っている思います。そのとき、「歌手が歌っているみたいです」と言います。

歌手と集まっている人

T:このレストラン、人がたくさん並んでいますね。Sさん、どうしてだと思いますか?

行列のできるレストラン

S:このレストランはおいしいと思います。
T:そうですね。料理を食べていないので、おいしいかどうかわかりません。でも、料理がおいしいので、人がたくさん並んでいると思います。そのとき「このレストランはおいしいみたいです」と言います。

T:このレストランは有名だと思いますか?
S:有名だと思います。人がたくさん並んでいますから。
T:そうですね。このレストランは有名みたいです。有名かどうか、わかりません。でも、人がたくさん並んでいるので、有名だと思います。

T:今、お昼です。男の人は今、何を考えていると思いますか。

カレーのにおい

S:カレーの匂いがします。
T:そうですね。男の人は外にいます。でも、家の中から、カレーのにおいがします。ですから、男の人は思います。昼ご飯はカレーみたいです

(板書して、リピート)

  • 歌手が歌っているみたいです
  • このレストランはおいしいみたいです
  • このレストランは有名みたいです
  • 昼ご飯はカレーみたいです

★普通形+みたいです
*ナA・N→✕

T:「~みたいです」は、見たり、聞いたり、触ったり(動作をしながら)、匂いから、自分で考えて言うときに使います。「~みたいです」は話すとき、友達に使います。話すときに使うので、「みたいだね」「みたいだよ」の言い方もいいですね。

  • 「~みたいです」は、目・耳・鼻・触るなどの情報をもとに、自分の体験や経験から判断したときに使う。
  • 様態「~そうです」できる日本語初中級L2(ST1))との違いについて質問が出やすい。「おいしそうです」は、見た目がおいしいと思う。「おいしいみたいです」は、食べている人の表情を見て、おいしいと判断したときに使う。
  • 「~みたいです」は話し言葉。

練習

①絵カード練習

②別冊:言ってみよう P37(3)-1

③本冊:言ってみよう P140(3)-1

 

【チャレンジ3-2】~ようです(様態)

チャレンジの絵・導入

T:おばあさんとマルコさんが話しています。おばさんはマルコさんの知っている人ですか。
S:いいえ、たぶん知りません。
T:そうですね。おばあさんはマルコさんと同じ電車に乗っている人です。たぶん知らない人です。おばあさんはマルコさんに何を聞きましたか。
S:事故があったんですか?
T:マルコさんは何と言いましたか。
S:事故があったみたいです。
T:いいですね。では、CDを聞きましょう。

(CDを聞く)

T:マルコさんはおばあさんに何と言いましたか。
S:よくわからないんですが、次の駅の近くで事故があったようですよ
T:いいですね。

(板書して、リピート)

事故があったようですよ。=事故があったみたいだよ。

T:次は「~ようです」を勉強します。意味は「~みたいです」と同じです。でも、「~ようです」の方が丁寧(polite)です。友達と話すときは「~みたいです」を使います。知らない人、年上の人に言うときは「~ようです」を使います。書くときは、「~ようです」を使ってください。

「~ようです」は「~みたいです」と同じ意味なので、導入はしないで、違いを説明する。

(「~みたいです」の板書に追加する)

  • 歌手が歌っているみたいです。=歌手が歌っているようです
  • このレストランはおいしいみたいです。=このレストランはおいしいようです
  • このレストランは有名みたいです。=このレストランは有名なようです
  • 昼ご飯はカレーみたいです。=昼ご飯はカレーのようです

★普通形+みたいです
*ナA→な、N→の

T:な形容詞と名詞は、注意してください。「~ようです」は、な形容詞は「な」があります。名詞は「の」があります。

  • 「~ようです」は「~みたいです」より丁寧。
  • 書き言葉。
  • な形容詞と名詞の接続が違うので、注意。

練習

①絵カード練習

②別冊:言ってみよう P37(3)-2

③本冊:言ってみよう P140(3)-2

 

やってみよう

①CDを聞いて、答える。

②絵を見て、ペアで話す。

 

以上、たのすけでした。

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恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。

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