N:名詞、V:動詞、イA:い形容詞、ナA:な形容詞
青枠:板書
赤枠:注意・ポイント
目次
【概要】できる日本語 初中級L3(ST1)
Can-do
Can-do | |
課 | 自分の目標や計画を話したり進路の参考のために周りの人から話を聞いたりすることができる。 |
ST1 | 来日の目的や今後の目標、計画などを話すことができる。 |
学習項目
学習項目 | |
ST1 | Vたら、~(確定条件) |
意向形 Vようと思っています | |
Vるつもりです Vないつもりです | |
〈疑問詞〉か、~ | |
~かどうか |
【教案】できる日本語初中級 L3(ST1)
話してみよう
絵を見ながら、TからSに質問をする。以下、質問例。
(右上)
- ここはどこですか。
- 何をしていますか。(面接)
- みなさんは、面接をしたことがありますか。
(左下)
- これは何ですか。(絵馬)
- これを見たことがありますか。
- これに何を書きますか。
- みなさんは何を書きたいですか。
(右下)
- この仕事は何ですか。何をしますか。(パティシエ/建設業)
- 将来、どんな仕事をしたいですか。
聞いてみよう
CDを聞く。(CD:A32)
【教案】できる日本語初中級 L3(ST1)
Can-doの確認
来日の目的や今後の目標、計画などを話すことができる。
状況イラストの確認
- ここはどこですか。
- 何を見ていますか。
【チャレンジ1】Vたら、~(確定条件)
チャレンジの絵・導入
T:パクさんとナタポンさんが話しています。パクさんは、ナタポンさんに何を聞きますか。
S:夏休み、何をしますか。
T:ナタポンさんは何をしますか。
S:夏休み、国へ帰ります。
T:では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:パクさんはナタポンさんに何と聞きましたか。
S:夏休みなったら、何をしますか。
T:ナタポンさんは何をしますか。
S:夏休みになったら、国へ帰ります。
(板書をして、リピート)
Q:夏休みになったら、何をしますか。
A:夏休みになったら、国へ帰ります。
T:N5で「たら」を勉強しました。Sさん、どんな意味でしたか。例文は?
S:時間があったら、旅行したいです。
T:そうですね。N5で勉強した「たら」は「もし」の意味です。「もし時間があったら」は「もし」なので、本当は今お金がありません。
T:今日勉強する「たら」は本当のこと、これからの予定です。「夏休みになったら、国へ帰ります」は、夏休みになります。国へ帰ります。これは、これからの本当のプランです。
導入
T:Sさんは、今日授業が終わります。何をしますか。授業が終わったら、何をしますか。
S:アルバイトをします。
T:授業が終わったら、アルバイトをします。それから?
S:宿題をします。
T:「たら」を使って言ってください。
S:アルバイトが終わったら、宿題をします。
(板書をして、リピート)
- 授業が終わったら、アルバイトをします。
- アルバイトが終わったら、宿題をします。
★Vタ形+ら、~
T:「たら」は動詞のタ形です。
- 初中級L3の「たら」は確定条件。(初級L15で仮定条件を既習)
練習
①QA練習(例)
- 家に帰ったら、何をしますか。
- 学校を卒業したら、何をしますか。
②別冊:言ってみよう P10(1)
【チャレンジ2】意向形 Vようと思っています
チャレンジの絵・導入
T:ナタポンさんとパクさんが夏休みにすることについて話しています。ナタポンさんが「パクさんは?」と聞きます。パクさんは何と言いますか。
S:専門学校の見学に行きます。
T:右の絵でナタポンさんはパクさんに何を聞きますか。
S:何の専門学校ですか。
T:パクさんは何と言いますか。
S:映画の専門学校です。
T:では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:パクさんは何をしますか。
S:専門学校の見学に行こうと思っています。
T:パクさんは映画の専門学校へ見学に行きます。そこで何をすると言いましたか。
S:映画の勉強をしようと思っています。
(板書をして、リピート)
- せんもん学校の見学に行こうと思っています。
- 映画の勉強をしようと思っています。
T:「と思っています」はこれからのプランを言う時に使います。「と思っています」の前は「行こう」「しよう」で、これは意向形と言います。まずは、意向形の作り方を勉強しましょう。
意向形の作り方
(Ⅱグループから順番に意向形の作り方をする)
Ⅱグループ(eます⇒eよう)
食べます⇒食べよう
見ます⇒見よう
Ⅲグループ
します⇒しよう
来(き)ます⇒来(こ)よう
Ⅰグループ(iます⇒oよう)
会います⇒会おう
話します⇒話そう
帰ります⇒帰ろう
(FCで練習をする)
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- 意向形になるのは意志動詞のみ。(無意志動詞は不可:止まる、閉まる、開く)
- 意向形の丁寧形は「~ましょう」
導入
T:Sさんは夏休みに何をしますか。
S:夏休み、旅行します。
T:いいですね。私は富士山に登りたいです。富士山に行くプランがあります。富士山に登ろうと思っています。
T:Sさん、「と思っています」を使って、夏休みのプランを言ってください。
S:夏休み、旅行します。と思っています。
T:「と思っています」の前は意向形です。もう一度言ってください。
S:夏休み、旅行しようと思っています。
(板書をして、リピート)
- 富士山に登ろうと思っています。
- 夏休み、旅行しようと思っています。
★いこう形+と思っています
T:「と思っています」の意味は何ですか。
S:プランです。
T:そうです。「と思っています」はこれからのプランを言う時に使います。
- 「と思っています」は予定・計画を言う時に使う。(「つもりです」は初中級L3(ST1)で勉強する)
練習
①変換練習(例)
T:行きます S:行こうと思っています
T:調べます S:調べようと思っています
②別冊:言ってみよう P10(1)
③本冊:言ってみよう P46(1・2)
【チャレンジ3】Vるつもりです Vないつもりです
チャレンジの絵・導入
T:パクさんはナタポンさんに何と言いますか。
S:卒業したら、何をしますか。
T:ナタポンさんは?
S:父の会社で働こうと思っています。
T:では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:ナタポンさんは何と言いましたか。
S:私は国で父の会社を手伝うつもりです。
(板書をして、リピート)
わたしは国で父の会社を手伝うつもりです。
T:「つもりです」は「と思っています」と同じです。これからのプランを言う時に使います。
導入
T:この絵を見てください。
T:この人は留学生です。自分の将来について考えています。何を考えていると思いますか。
S:将来、何をしますか。考えています。
T:将来、どうしようかなぁ・・・。決めました!将来、日本で働きます。日本で働くつもりです。国へ帰りません。国へ帰らないつもりです。
(板書をして、リピート)
- 日本で働くつもりです。
- 国へ帰らないつもりです。
★Vじしょ形・ナイ形+つもりです
T:「つもりです」の前は動詞の何形ですか。
S:辞書形とない形です。
T:そうです。「つもりです」はいつ使いますか。
S:これからのプランを言う時に使います。
T:そうですね。「と思っています」と同じですが、違うポイントが2つあります。「つもりです」のほうが「と思っています」より気持ちが強いです。それから、ない形を使いたいときは「つもりです」を使います。
- 「つもりです」は予定・計画を言うときに使う。
- 「つもりです」のほうが「と思っています」より気持ちが強い。
- 「つもりです」は日常のことには使えない。(例)今からスーパーへ行くつもりです。
- 目上の人に「つもりです」の疑問文を使うと失礼。(例)部長、夏休み、家族と旅行に行くつもりですか。
練習
①別冊:言ってみよう P10(3)
②本冊:言ってみよう P46(3)
【チャレンジ4】〈疑問詞〉か、~
チャレンジの絵・導入
T:ワンさんとマリヤムさんが話しています。ワンさんはマリヤムさんに何を聞きますか。
S:卒業したら、何をしますか。
T:マリヤムさんは?
S:卒業したら、進学します。でも、まだ迷っています。
T:右の絵は?
S:学校の見学に行こうと思っています。
T:では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:マリヤムさんは、何を迷っていると言いましたか。
S:何を勉強するか、迷っています。
(板書をして、リピート)
何を勉強するか、まよっています。
導入
T:S1さんは、将来何をしますか。
S1:将来、日本で働くつもりです。
T:そうですか。日本のどこで働きますか。東京?大阪?
S1:うーん…まだ決めていません。
T:S1さんは将来、日本のどこで働きますか。まだ決めていません。2つの文を1つにします。将来、日本のどこで働くか、まだ決めていません。
T:この写真を見てください。
T:Sさん、全部でいくらですか。
S:1,2,3万円…、10万円…わかりません。
T:お金がいくらですか。わかりません。この2つの文を1つにします。お金がいくらか、わかりません。
(板書をして、リピート)
- 将来、日本のどこで働くか、まだ決めていません。
- お金がいくらか、わかりません。
★〈ぎもんし〉ふつう形+か~
★〈ぎもんし〉か、~
T:疑問詞は「何・どこ・いつ・誰・いくら・どうやって」などを言います。この文は疑問詞があるとき、2つの文を1つにします。疑問詞の後に普通形があるときと、何もないときがあります。「どこで働くか」「いくらか」です。
- 「疑問詞」があるときは、「〈疑問詞〉普通形+か、~」「〈疑問詞〉か」になる。2つの文を1つにする。(似た文型の「~かどうか」は初中級L3ST1で勉強する)
練習
①結合練習(例)
T:将来、何をしますか。考えています。 S:将来、何をするか、考えています。
T:店長は誰ですか。知っています。 S:店長は誰か、知っています。
②別冊:言ってみよう P11(4)
【チャレンジ5】~かどうか
チャレンジの絵・導入
T:ワンさんはマリヤムさんに何か聞きます。何を聞きますか。
S:夏休み、何をしますか。
T:マリヤムさんは何をしますか。
S:国へ帰ります。でも、チケットが高いです。
T:では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:マリヤムさんは「国へ帰りたい」と言いました。その後、何と言いましたか。
S:チケットが高いので、帰るかどうか、今考えています。
(板書をして、リピート)
帰るかどうか、今考えています。
T:「帰るかどうか」は「帰りますか」「帰りませんか」の2つの文を一つにします。「かどうか」は「Aですか。Aじゃありませんか」を聞きます。
導入
T:みなさん、留学するとき、どうやって学校を調べましたか。
S:インターネットで調べました。
T:何を調べましたか。
S:寮がありますか。寮は便利ですか。
T:「かどうか」を使って言います。寮がありますか。ありませんか。寮があるかどうか、調べました。それから、寮は便利ですか。便利じゃないですか。寮が便利かどうか、調べました。
T:Sさんはテストを出す前に、答えを確認しますか。
S:はい、いつもします。
T:間違いも?
S:はい、確認します。
T:テストを出す前に、答えが正しいどうか、確認します。間違いがないかどうか、確認します。
- 答えが正しいかどうか、かくにんします。
- 間違いがないかどうか、かくにんします。
★ふつう形+かどうか *ナA・N~だ→なし
T:「かどうか」も2つの文を1つにします。「かどうか」の時は、疑問詞はありません。「かどうか」の前は何形ですか。
S:普通形です。
T:「かどうか」の前がよくない物のときは、「あるかどうか」じゃなくて「ないかどうか」になります。例えば、間違いはよくないことです。ですから、「間違いがないかどうか」と言います。他には、忘れ物、けがなどです。
- 疑問詞がないときは「~かどうか」になる。
- 悪い物には「あるかどうか」ではなく「ないかどうか」を使う。(例)間違い、忘れ物、けが、傷
練習
①別冊:言ってみよう P11(5)
②本冊:言ってみよう P47(4・5)
やってみよう
①CDを聞いて答える。
②将来の目標や休みの計画について話す。
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以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。