条件表現って、難しい!!
そう思っていませんか?
条件表現の「と」「たら」「ば」「なら」は学習者が混乱しやすいところです。
この記事では条件表現「と」の意味と用法を解説しています。
この記事を読めば、条件表現「と」のポイントとどんな例文で導入すればいいのかが、わかります。
自分が理解していないと学習者に聞かれたときに、焦ってしまいますよね。
この記事を読んで、ぜひ「と」のポイントを押さえておきましょう。
目次
条件表現「と」の6つのポイント
まずは、「と」の基本的な意味を確認しましょう。

それでは、「と」を6つのポイントで解説していきます。
1.自然のこと・機械の使い方・道案内・習慣・反復動作を表すときに使う
「Aと、B」で、Aが成立すれば必ずBが起きることを表すので、
自然のこと、機械の使い方、道順、習慣・反復動作を言うときに使います。
春になると、桜が咲きます。(自然)
ボタンを押すと、ジュースが出ます。(機械の使い方)
右に曲がると、銀行があります。(道案内)
お酒を飲むと、すぐに寝てしまいます。(習慣)
この曲を聞くと、昔の恋人を思い出します。(反復動作)
2.仮定条件ではなく、一般条件を表す
「と」は、「いつも起こる」という一般条件を表します。
起こるか起こらないかわからない仮定条件には使いません。
〇 右に曲がると、銀行があります。(一般条件)
× 宝くじが当たると、車を買います。(仮定条件)
3.後件に意志表現の文は使うことができない
「と」は、後件に意志表現の文をとれません。
意志表現とは、希望・勧誘・依頼・命令・許可などのことを言います。
以下の例文は、すべて×です。
× 春になると、桜を見に行きたいです。(希望)
× 春になると、桜を見に行ってください。(依頼)
× 春になると、桜を見に行きませんか。(勧誘)
× 春になると、桜を見に行こう。(意志)
4.話し言葉にも書き言葉にも使う
「と」は、話し言葉にも書き言葉にも使えます。
5.前件と後件のつながりが強い
「と」は前件と後件のつながりが強く、連続性の動作のときに使います。
ボタンを押すと、ジュースが出ます。
このボタンを回ると、音が大きくなります。
ボタンを押いた後にジュースが出ることも、ボタンを回した後に音が大きくなることも連続して起こるので、上記の例文は連続性が強い文と言えます。
6.過去の場合は、発見・同一人物の連続性・過去の習慣を表す
「と」が過去の文で使われると、発見・同一人物の連続性・過去の習慣を表します。
レストランへ行くと、混んでいました。(発見)
妹は家に帰ると、すぐに部屋に行きました。(同一人物の連続性)
家に帰ると、よくテレビを見ていた。(過去の習慣)
条件表現「~と」の導入ポイント
「と」は、仮定条件ではなく一般条件を表します。
後ろのことが発生したきっかけを述べる意味が強く、前件と後件で連続性のある文で導入しましょう。
前の事柄が発生すれば、後ろの事柄がいつも・必ず発生する道案内や機械の使い方で導入するのがおすすめです。
以下、導入文の例です。
(道案内)
この道をまっすぐ行くと、右に銀行があります。
右に曲がると、スーパーがあります。
(機械の操作)
ボタンを押すと、ジュースが出ます。
ボタンを回すと、音が小さくなります。
【まとめ】「~と」は一般条件でよく使われる
条件表現「と」について意味と用法を解説しました。
もう一度、「と」の意味と用法をまとめます。
☞条件表現「と」の6つのポイント
- 自然のこと、機械の使い方、道案内、習慣的なことを表すときに使う
- 仮定条件ではなく、一般条件を表す
- 後件に意志表現の文を使うことはできない
- 話し言葉にも書き言葉にも使う
- 前件と後件のつながりが強い
- 過去の場合は、発見、同一人物の連続性、過去の習慣を表す
以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。