学生指導

学生と信頼関係を築くために大切にしている7つのこと|日本語教師の疑問

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「学生と信頼関係を築くにはどうしたらいいのかな・・・?」

「なんだか学生と距離がある気がする・・・」

などなど、学生との関係で悩んでいませんか?

 

たのすけ
たのすけ
この記事を書いているのは、日本語教師のたのすけ(@t_tanosuke)です。以前は日本語学校で専任講師をしていましたが、現在はオンライン日本語教師として働いています。

 

日本語学校で勤務しているときの悩みは、授業と学生対応が多くを占めていました。

授業をするにしても、学生対応をするにしても、学生との信頼関係は大切です。

あなたが学生と信頼関係を築くために、大切にしていることはありますか?

 

この記事では、たのすけが学生との信頼関係を築くために大切にしていたことを7つ紹介します。

 

学生との関係作りに悩んでいるなら、何か参考になるかもしれません。

一つの意見として、読んでみてください^^

 

学生と信頼関係を築くために大切にしている7つのこと

学生の顔と名前を覚える

学生の顔と名前を覚えるのは基本中の基本ですよね!

これは担当していないクラスの学生もです。

 

やっぱり顔と名前を覚えてもらうのは嬉しいものです。

挨拶をするときは「◯◯さん、おはようございます」など、必ず相手の名前も一緒に言うようにしたり、会話をしている最中には「◯◯さん」と学生の名前を呼ぶようにします。

 

人の名前を呼ぶのは心理学で「ネームコーリング」と呼ばれるそうです。

ネームコーリングには「人は自分の名前を呼ぶ人を無意識に好きになりやすい」効果があるそうなのです。

ぜひ普段から学生の名前を呼ぶことを意識したいですね。

たのすけ
たのすけ
名前を呼ぶのはすぐに実践できるので、ぜひ取り入れてみてください。

 

学生の情報を覚えておく

学生の顔と名前だけじゃなくて、学生自身のことを覚えておくのも大事だと思っています。

自分のことや自分が話した内容を覚えてもらっていたら嬉しいですよね。

 

たのすけはどんなことを意識して覚えているのかというと、次のような情報を聞いたら特にインプットして、自分の中の引き出しにしまっておきます。

  • その国のどこ出身?
  • 家族構成は?
  • 学歴は?(大学の専攻は何?)
  • 職務経験はある?
  • 趣味は?
  • どんなことに興味関心がある?
  • 交友関係は?
  • アルバイトは?
  • 日本に来た理由は?
  • 目標は?

 

こんなに覚えられるの?と思いますが、意外に学生の顔と名前・情報は自然と覚えられるものでした。

ちょっと忘れっぽいんだよなぁと心配なら、学生ノートなどを作って、聞いたことをその都度メモしておくといいと思います。

覚えたことを会話の中で話すと、「先生はそんなこと覚えててくれたんだ!」と感動してもらえたりしますよ^^

情報は引き出しにしまったままじゃなく、会話の中で出していきましょう。

 

その学生のことをどうやって知るのかと言いますと、授業中だったり、休み時間の会話だったり普段からアンテナを張って、知るようにしていました。

 

些細なことでも声掛けをする

授業以外でも学生と話すことを大切にしていました。休み時間や授業後、学校で会った時などです。

 

「日本の生活にはもう慣れましたか?」

「最近、アルバイトはどうですか?」

「あれ?髪切ったんですか?いいですね~」

「この間話していた◯◯はどうでしたか?」

「教えてもらったアニメ見てみましたよ~」

「◯◯さんの街は△△が有名なんですね!」

など、声を掛けるのは何でもいいと思います。

たのすけ
たのすけ
ちょっとしたコミュニケーションでも、ちょくちょく声掛けをするようにしていました。

 

休み時間に疲れた様子で机に伏せて寝たいたなら、授業が終わったあとに、

「◯◯さん、今日は疲れていますか?どうしたんですか?」

「昨日はアルバイトで遅かったんですか?」

「寝ないで日本語の勉強をしていたんですか?」

など声を掛けたり、

 

授業に集中していない様子だったら、

「今日はいつもと違いましたが、何か心配なことがありますか?」

などなど、小さな変化に気が付くことも大事だと思っています。

たのすけ
たのすけ
いつもと違うときや、嬉しそうなとき、元気がないとき、疲れているときなど、声掛けしてみましょう。

 

問題があれば1対1で話し合う

学生対応って本当に難しいですよね・・・。

たのすけもいっつも頭を悩ませていました。

 

学生対応はどれが正解か、というのは本当に難しいです。どんな対応がいいかは学生の性格によっても違うからです。

たのすけの場合、何か問題がれば1対1でじっくり話し合う機会を作っていました。

例えば、以下のような問題があったときです。

  • 遅刻をした
  • 無断で学校を休んだ
  • 宿題をやらない
  • 友達の宿題をコピーする
  • 授業中に母語でのおしゃべりが多い
  • 授業に集中していない(スマホで遊ぶなど)
  • テストでカンニングをする

もちろんその場で注意をしますが、1対1で話し合うのは、相手の話(意見)を聞くためです。

たのすけ
たのすけ
注意をしてカンニングがなくなるのであれば、苦労しないです・・・(泣)

 

例えば、遅刻した学生がいたとします。

「遅刻はダメです。次は絶対に遅れないでください」と注意して終わりではなくて、「どうして遅刻したのか?」を聞く必要があると思うのです。

遅刻がよくないことを学生自身もわかっていると思うので、学生の言い分(理由)も聞いたほうがいいと思います。

 

ただの寝坊かもしれませんが、電車が遅延した、アルバイトを遅くまでしていた、徹夜で勉強していた、何か問題が発生して寝られなかったということも考えられます。

アルバイトが深夜で授業に影響が出てしまうなら時間帯を変更するなどした方がいいですし、理由を聞いたことによって改善ができると思います。

 

じゃあ、なぜ遅刻がダメなのかというと、「日本は時間に厳しいから」だけじゃ納得できなに場合もあります。

遅刻をすると出席率が悪くなり、出席率が悪いと次のビザが更新できない可能性も出てきます。

そういったリスクもきちんと理解していてほしいと思うのです。

 

その上で、じゃあ遅刻をしないためにはどうしたらいいのか?は自分で考えてもらいます。教師はあくまでサポートです^^

このようなやり取りは授業中にはできないので、学生ときちんと話し合った方がいい問題があれば、学生と1対1でじっくり話すことを意識していました。

たのすけ
たのすけ
育った環境が違うので、それぞれ常識が違うこともありますし、話し合いで理解し合えることもあると思います。

 

面談をする(じっくり話す時間を作る)

上記で紹介したように、問題があった学生は1対1で話し合う場を設けますが、問題がなければ、学生とじっくり話す機会がありませんよね。

なので、面談として一人30分ほど時間を設けて、日本語の勉強のことや日本の生活で困っていることや不安なことがないかを聞く機会として、学生面談を実施していました。

 

実際に日本語学校で勤務していると、日々の授業や学生対応、その他の業務で学生と話す時間が取れなかったりすると思います。

なので、面談として時間を設けると、その時間は「学生と向き合う時間」にすることができると思います。

 

面談では日本語の勉強のこと、授業に対すること、日本の生活のことなどヒアリングして、何か問題があれば解決できるようにします。

教師が解決をするというよりは、学生が問題を解決するためのサポートをするイメージです。

 

面談は学生のことを知るチャンスでもあります!

授業中によく発言する学生は目立ちやすいですが、そうじゃない学生もいますよね。なので、そういった学生をより深く知れるチャンスでもあります。

たのすけ
たのすけ
1対1で話すことで、学生の日本語力もわかりますよ~。

 

学生は先生はいつも忙しそう・・・と思っていて、何か悩みや相談があっても、なかなか話せないでいる場合もあるので、面談で時間を設けると、学生からどんどん話してくれる場合も多いです。

 

※面談に関しては、日本語学校の方針もあると思います。担任の仕事だったり、生活指導はまた担当が別にいたりする場合もあると思うので、学校の方針を聞いてみてくださいね。

 

質問には「必ず」回答する

日本語の質問だけでなく、それ以外の質問でもその場で答えられなかったり、時間がなくてその時に回答できない場合がありますよね。

たのすけが意識していたことは、「必ず」できれば早い「レスポンス」で回答することでした。

 

「◯◯先生は質問しても、いつも後でと言って答えてくれない」となれば、もうその先生に質問することはなくなってしまいます。

なので、その場で答えなくてもいいので、学生からの質問には「必ず」回答をします。

すぐに答えられない場合は、いつ返事をするのかを学生に伝えるだけでも、学生は安心すると思います。

 

授業で答えられない質問が来たらどうしよう・・・と不安になりますよね。でも、質問されるのは信頼されている証拠だと自信を持ちましょう^^

【参考】学習者から答えられない質問をされたときの3つの対処法|日本語教師の疑問

 

授業に最善を尽くす

ここまで学生との信頼関係を築くために大切にしていることを紹介しましたが、学生と信頼関係を作るために大切なのは、やはり一番は授業だと思っています。

 

どんなにいい先生でも授業が面白くなかったら・・・、何も学ぶことがないと思われてしまったら・・・やはり信頼関係は築けません。

「◯◯先生の授業は楽しい」「毎回学びがある」「日本語が上手になっていると実感できる」と思ってもらいたいですよね。

 

出来ることは、今できることに最善を尽くすことだと思います。

もっともっと教えるのが上手になりたい!!と誰でもそう思いますよね。

私も授業に自信なんて全然なかったです。でも、学生の日本語が上手になってほしい、楽しくて学びがある授業をしたいと思って、授業準備をしっかり行っていました。

 

私は日本語教師になったばかりだからダメだ・・・なんて思わずに、今の自分ができることを一生懸命やることが大事だと思います。

その熱意は学生にも伝わっているはずです。

学生は子供じゃありません。日本語が上手になるように一生懸命考えて教えてくれる先生を嫌いになる人はいないと思うのです!

あなたも自分のことに一生懸命になってくれる人に嫌な感情は抱かないですよね?^^

大事なのは、ベストを尽くすことです。

たのすけ
たのすけ
矛盾しているようですが、授業に手を抜かないといっても、授業準備の労力はできるだけ減らそう派です!無駄に時間をかけるのと効率よくは違います・・・!

 

【まとめ】信頼関係は、日々の積み重ねが大事!

学生との信頼関係を築くために大切にしていたことを7つ紹介しました。

学生との信頼関係が出来てくると、学生が授業を熱心に聞いてくれるようにもなると思いますし、クラスの雰囲気もよくなるので、授業をしやすい雰囲気づくりにも役立ちます

信頼関係の先に、日本語教師のやりがいがあると思っています!

 

もう一度まとめます。

☞学生との信頼関係を築くために大切にしている7つのこと

  • 学生の顔と名前を覚える
  • 学生の情報を覚えておく
  • 些細なことでも声掛けをする
  • 問題があれば1対1で話し合う
  • 面談をする(じっくり話す時間を作る)
  • 質問には「必ず」回答する
  • 授業に最善を尽くす

 

ここで紹介したものは、たのすけが実践していたことですが、他にも信頼関係を築くために出来ることはあると思います。

自分が学生だったら・・・という視点で考えてみると、信頼関係を築くために出来ることがあると思いますよ^^

 

今日実践したから明日には学生と信頼関係が築けるかといったらそうじゃないと思います。

毎日の挨拶だったり、声掛けだったり、ちょっとしたコミュニケーションの積み重ねが大事になってきます・・・!

信頼関係も日々のコツコツの積み重ねです。

たのすけ
たのすけ
一緒に頑張りましょう!

 

以上、たのすけでした。

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恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。

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