日本語教師のこと

日本語教師として常々考えていること|学習者に対する5つの想い

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「日本語教師として、どんなことを考えていますか?」

「日本語教師として学習者に想っていることはありますか?」

こんな質問をされたら、どう答えますか?

 

たのすけ
たのすけ
この記事を書いているのは、日本語教師のたのすけ(@t_tanosuke)です。以前は日本語学校で専任講師をしていましたが、現在はオンライン日本語教師として働いています。

 

人それぞれ考え方や価値観が違うように、それぞれ想いや大切にしていることは違うと思います。

今回は、現在の私が日本語教師としてどう考えているのか、学習者への想いをお話しします。

 

ちょっと真面目に語っちゃっています!

 

「私とは違うなぁ」と思うこともあるかもしれません。

その時は、こんな価値観を持っているんだと思い読んでください^^

 

日本語教師として考えている5つのこと

いろんな経験を経て、今の私があります。

誰でも、日本語教師として考えていること、学習者への想いがあると思います。

 

それでは、個人的な意見になりますが、考え・想いを5つ紹介します!

1.学習者の日本語力を上げたい

こぶし

「日本語教師の仕事は学習者の日本語力を上げること」

これは常に私が思っていることです。

 

なぜ日本語を学んでいるのか?

それは、日本語が上手になりたいから、日本語が話せるようになりたいから。

 

日本の大学に進学したい

日本で就職したい

仕事で日本語が必要

日本語でコミュニケーションが取れるようになりたい

日本人の友達がほしい

日本のアニメを字幕なしで観たい

 

学習者が日本語を学ぶ理由はさまざまですが、「日本語を使って〇〇ができるようになりたい」というのは大前提であると思います。

 

語学の勉強って、実際は独学でもできますよね?

センスの問題もあると思いますが、独学でペラペラ話せるようになる人もいます。

では、なぜ日本語教師に日本語を教わるのでしょうか?

 

それは、自分で勉強するよりも早く日本語が上達するなど、何かしらメリットを感じてくれているからだと思います。

 

独学よりも自然な日本語が学べたり、日本人の価値観が学べたり、日本事情を知れたり、日本文化を学べたり、

他には日本人と日本語で話せた、勉強した日本語が通じた、という達成感も感じられると思います。

 

「日本語教師の仕事は学習者の日本語力を上げること」

と思っていますが、もちろん、教師だけが努力したって、語学は上達しません

学習者の努力も欠かせません

 

学習者のモチベーションを上げることも、日本語教師の大事な役割だと思います。

【参考】日本語教師として未熟だった私が反省した3つのことと、考えたこと

 

「〇〇先生から日本語を教わると、日本語が上手になる!」

「〇〇先生の言うとおりにすれば、日本語が上達するから大丈夫!」

 

そう感じて思ってもらえたら嬉しいですよね。

 

2.学習者はお客様である

お辞儀をする

「学習者はお客様であることを忘れてはいけない」

と思っています。

 

教師と学生という立場でありますが、このことを忘れず意識しています。

理由は、ボランティアなら別ですが、私たちはお金をもらって日本語を教えているからです。

私たちのサービスは、日本語を教えることなのです。

 

教師だから偉い、正しいということは絶対ありません。

学習者もお金を払っているお客様だから偉いということもないです。

学習者がお客様であることは忘れずに、教師だからと偉ぶらないでいたいと常々思います。

 

3.学費の対価として、質のいい授業を提供したい

レッスンをする女性

「授業料の対価として、質のいい授業を提供したい」

そう思っています。

 

学習者は日本語を学ぶのにお金を払っています。

日本語教師として、その対価をきちんと返さなければならないと思います。

 

学習者からお金をもらっているのだから、手を抜けません。

いつもプレッシャーを感じています。

 

「私の授業を受けて、日本語は上達するのだろうか」

「学習者に意味のある授業を提供できたのだろうか」

「いただいたお金の分は価値を提供できたのだろうか」

 

 

質のいい授業を提供したいとは思っていますが、実際は定義も難しいですよね。

語学なので、1回授業を受けて「ペラペラ話せるようになりました~」ということは、ありえないです。

 

私は授業に対して手を抜きたくないと思っていて、その時自分が提供できる一番のものを提供したいと思っています。

だから、授業準備はしっかりやります。

もちろん、ある程度の気楽さも必要ですよ~!!^^

 

私は以前、授業準備をしたつもりになっていて、授業準備の大切さを再実感したことがありました。

【参考】N3文法授業で大失敗!失敗の経験から日本語教師に伝えたい3つのこと

このような経験からも、授業準備は大切だと思っています。

 

授業では3つのことを意識しています。

  • 学生が楽しくて、もっと勉強したいと思えるような授業をする
  • 日本語が上達したと実感できるような授業をする
  • 毎回、学びがある授業をする

 

矛盾していますが、「100%よくできた!」「素晴らしい!」と思える授業はないと思っていて、それは仕方のないことだとも思っています。

だけど、その時の自分にできる100%の力は出し切りたいです。

 

100%の力を出し切っても、「あぁ~、あそこよくなかった…」「あの質問に答えらえなかった」というのは仕方がないです。

大切なのは、反省や改善点を次に生かすことです。

 

参考までに、答えられない質問が来たときの対処法を「学習者から答えられない質問をされたときの3つの対処法|日本語教師の疑問」の記事で紹介しています。

 

4.学習者一人ひとり個性があって、価値観は違う

カラフルな色鉛筆

「学習者一人ひとり個性があって、価値観は違うので、それを認めることが大切」

そう思っています。

 

学習者はいろんな国から来ていて、育ってきた環境や文化も違うので、価値観、考え方も違います

それから、国が同じでも、一人ひとり価値観や考えは違います

これは日本人でも同じですよね?

 

何か問題があったときに、

「これだから〇〇国の人は」「〇〇国の学生だから仕方がない」

と思うのではなく、きちんと向き合って話をすることが大切だと思います。

一人ひとりに向き合い、相手のことを知ったり理解しようとすることは本当に大事です

 

話さなきゃわからないこと、ありますよね?

表面だけではわからない部分ってあると思うんです。

イメージと実際は違ったりします。

 

私は何かを決めつけられることは好きじゃありません。

自分の意見をはっきり言えたらいいんですが、それも得意じゃないので、決めつけられたり価値観を押し付けられることに、ストレスを感じてしまいます。

【参考】人生で後悔しない選択をするために、自分で決める重要性【経験談】

 

だからこそ、自分の価値観を押し付けることはしたくないです。

一人ひとり個性は違うし、考えや価値観は違う

それを認めることは大切だと思います。

 

5.学習者は大人である

大学を卒業した人

「学習者は大人であることを忘れてはいけない」

そう思っています。

 

学習者を子ども扱いしてしまったときってありませんか?

私はあります・・・!

 

もちろん、中学生や高校生で日本語を勉強している人もいます。

日本に留学に来て来る学習者は、18歳以上の人が多いです。

高校を卒業してすぐ留学に来る学習者もいれば、20代、30代の学習者もいます。

 

20代、30代の学習者は国で働いた経験もあります。

日本語があまり話せないからといって、学習者は子供じゃないんです。

みんな自分の意志もあるし、考えだって持っています

だからこそ、子供扱いをしてはいけないし、相手のことを認めて、問題があれば話し合うことが必要だと思います。

 

日本語ができないばかりに、自分の意志や気持ちを伝えられなくて悔しい想いをしているのは学習者じゃないでしょうか。

 

何か問題や悩みがあれば自分から相談してくる学習者もいますが、それが苦手な学習者もいます。

私は自分から問題や悩みを相談するのは苦手なので、

学習者には常に声掛けしたり、学習者が話しやすい場として定期的に面談のようなものを実施していました。

 

相手が大人であるからこそ、褒めることや叱るバランスは難しいなと感じることもあります。

でも、ときどき、「え~!!その考えはどうなの?」って思うこと、ありますよ。

みんなそれぞれ、違いますからね。しょうがないです。

そのときは、学習者は大人なので、学習者の意見を聞いたり、こちらの想いを伝えることが大切です。

 

【まとめ】日本語教師としての価値観・想いは人それぞれ

ハート

「もう日本語教師をやめよう。」そう思った出来事もありました。

【参考】「日本語教師をやめよう。」と思った出来事|新人の頃の体験談

 

いろんな経験を経て、今の私があります。

将来、考えや想いは変わるかもしれませんが、今の私が日本語教師として考えていること、学習者への想いを5つ紹介しました。

もう一度まとめますね。

1.学習者の日本語力を上げたい
2.学習者はお客様である
3.学費の対価として質のいい授業を提供したい
4.学習者一人ひとり個性があって、価値観は違う
5.学習者は大人である

 

同じように考えているよ!いやいや違うなぁ、などいろんな意見があると思います。


「一人ひとり個性があって、価値観は違う」ので、いろいろな日本語教師がいていいと思います。

 

ひとつ言えるのは、日本語教師として学習者の日本語力を助けるサポートをしていきたいですね。

たのすけ
たのすけ
「日本語が上手になってほしい」という想いは、どの日本語教師も共通なのではないでしょうか。

 

以上、たのすけでした。

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恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。

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