N:名詞、V:動詞、イA:い形容詞、ナA:な形容詞
青枠:板書
赤枠:注意・ポイント
目次
【概要】できる日本語 初中級L11(ST1)
Can-do
Can-do | |
課 | 地域の日本人に、自分の最近の生活や困っていることなどについて話したり、地域の活動に参加したりすることができる。 |
ST1 | 自分の習慣の変化や困っていることなどを話すことができる。 |
学習項目
学習項目 | |
ST1 | Vるようになります/Vなくなります |
Vたばかりです | |
Vながら、~ |
【教案】できる日本語初中級 L11(ST1)
話してみよう
絵を見ながら、TからSに質問する。以下、質問例。
(右上)
- ここはどこですか。何をするところだと思いますか。
- スポーツが好きですか。
- スポーツは見ることとすることと、どちらが好きですか。
(右下)
- ここはどこですか。
- 八百屋で買い物をしたことがありますか。
(左)
- 何をしていると思いますか。
- 季節はいつですか。
- 参加してみたいですか。
聞いてみよう
CDを聞く。(CD:C1)
【教案】できる日本語初中級 L11(ST1)
Can-doの確認
自分の習慣の変化や困っていることなどを話すことができる。
状況イラストの確認
- ここはどこですか。
- どんな話をしていると思いますか。
【チャレンジ1】Vるようになります/Vなくなります
チャレンジの絵・導入
(1枚目のイラストを指して)
T:佐藤さんとカルロスさんです。佐藤さんはカルロスさんに何と聞きましたか。
S1:日本の生活はどうですか。
S2:日本の生活にはもう慣れましたか。
T:そうですね。カルロスさんは何と答えましたか。
S:だいたい慣れました。でも、料理が大変です。
(2枚目のイラストを指して)
T:佐藤さんはカルロスさんに何を聞きましたか。
S:国では料理をしましたか。
T:カルロスさんは何と言いましたか。
S:国ではしませんでしたが、今は料理をします。
(3枚目のイラストを指して)
T:カルロスさんは佐藤さんに何かを聞きました。何を聞きましたか。
S:国ではスポーツをしましたが、今はしません。どこでサッカーができますか。
T:佐藤さんは何と答えましたか。
S:地域のサッカークラブでできますよ。
T:いいですね。では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:カルロスさんは、今自分で料理を作っていますか。
S:はい、作っています。
T:はい、そうです。カルロスさんは佐藤さんに何と言いましたか。
S:国では作りませんでしたが、日本へ来てからは作るようになりました。
T:そうですね。カルロスさん、スポーツはしていますか?何と言っていましたか?
S:国ではいろいろなスポーツをしていましたが、日本へ来てからはあまりスポーツをしなくなりました。
T:はい、いいですね。
(板書して、リピート)
- 国では作りませんでしたが、日本へ来てからは作るようになりました。
- 国ではいろいろなスポーツをしていましたが、日本へ来てからはあまりスポーツをしなくなりました。
T:今日は「~ようになります/~なくなります」を勉強します。
T:Sさん、できる日本語初中級L1で「~ようになりました」勉強しました。覚えていますか?
S:…わかりません。
T:例です。みなさんは、前は日本語が話せませんでした。でも、今は話せます。何と言いますか。
S:日本語が話せるようになりました。
T:そうです。前勉強した「~ようになりました」は、「前はできません」でも「今はできます」の意味でした。動詞は可能動詞を使いました。今日は違う意味です。習慣を言うときに使います。
導入
T:Sさんは、国にいたとき、自分で洗濯しましたか?
S:いいえ、しませんでした。
T:そうですか。今はどうですか?
S:自分でします。
T:そうですか。Sさんは、国にいたとき、洗濯しませんでした。でも、今は自分で洗濯します。洗濯するようになりました。
T:Sさん、国にいたとき、よく何をしましたか。
S:映画を観に行きました。
T:今はどうですか?
S:今は行きません。日本の映画は高いですから。
T:そうですね。日本の映画は高いです。Sさんは国にいるとき、よく映画を観に行きました。でも、今は行きません。映画を観に行かなくなりました。
(板書して、リピート)
- 洗濯するようになりました。
- 映画を見に行かなくなりました。
★Vじしょ形+ようになります
★Vナイ形~ない+くなります
T:「~ようになりました」は前はしませんでした。でも、今はします。前はしなかった習慣を今するときに使います。「~なくなりました」は、前はしました。でも、今はしません。前をした習慣を、今はしないときに使います。
- 「~ようになります/~なくなります」は習慣の変化に使う。動詞は意志動詞を使う。
- 「できる日本語」初中級L2(ST1)で既習の「~ようになります」は、ある状態が変化して違う状態になったときに使う。動詞は可能動詞を使う。
練習
①結合練習(例)
T:節約します S:節約するようになりました
T:外食しません S:外食しなくなりました
②質問(例)
・日本へ来て、何をするようになりましたか。
・日本に来て、何をしなくなりましたか。
③別冊:言ってみよう P41(1)
④本冊:言ってみよう P154(1)
【チャレンジ2】Vたばかりです
チャレンジの絵・導入
T:パクさんは今どこにいますか。
S:八百屋です。
T:八百屋でパクさんと店員が話しています。店員はパクさんに何を聞きましたか。
S:アルバイトはどうですか。もう慣れましたか。
T:パクさんは何と答えましたか。
S:なだ慣れません。少し大変です。特に、敬語が難しいです。
T:いいですね。では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:パクさんはアルバイトは「まあまあです」と言いました。その後、何と言いましたか。
S:アルバイトを始めたばかりなので、まだ仕事に慣れていません。
T:はい、いいですね。
(板書して、リピート)
アルバイトを始めたばかりなので、まだ仕事に慣れていません。
T:次は「~ばかり」を勉強します。
導入
T:Sさんはいつ日本へ来ましたか。
S:4月3日です。
T:今日は6月30日です。日本に来てから、大体3カ月です。時間は短いですか?長いですか?
S:とても短いです。
T:Sさんは日本へ来てから今までの時間がとても短いと思っています。そのとき、「日本へ来たばかりです」と言います。「ばかり」自分の気持ちです。自分の気持ちなので、1週間前に日本に来た人も、半年前に日本に来た人も、1年前に日本に来た人も、日本に来てから時間が短いと思えば、「日本へ来たばかりです」と使えます。
(板書して、リピート)
日本へ来たばかりです。
★Vタ形+ばかりです
T:Sさん、朝ご飯を食べましたか。
S:はい、食べました。
T:何時に食べましたか
S:8時半です。
T:今は9時半なので…、Sさん、朝ご飯を食べたばかりですか?
S:はい、朝ご飯を食べたばかりです。
T:まだお腹は空いていませんか。
S:もうお腹が空きました。
T:そうですか。朝ごはんを食べたばかりです。でも、もうお腹が空きました。朝ご飯を食べたばかりなのに、お腹が空きました。「のに」には、「えー!?どうして?」の気持ちがありましたね。
T:では、朝ごはんを食べたばかりなので、…この後にはどんな文ができますか?
S:お腹が空いていません。
T:そうです。「ので」は理由です。朝ごはんを食べたばかりなので、お腹が空いていません。
T:昨日、受身の勉強をしました。「オリンピックは2024年にパリで行います」を受身の文にしてください。
S:オリンピックは2024年にパリで行われます。
T:いいですね。勉強したばかりなので、わかります。では、勉強したばかりなのに…この後にはどんな日本語がいいですか。
S1:わかりません。
S2:忘れました。
S3:覚えていません。
T:どれもいいですね。「勉強したばかりなのに、わかりません/忘れました/覚えていません」
(板書して、リピート)
- 朝ご飯を食べたばかりなのに、お腹が空きました。
- 朝ご飯を食べたばかりなので、お腹が空いていません。
- 勉強したばかりなのに、わかりません。
- 勉強したばかりなので、わかります。
★Vタ形+ばかりなのに、~
★Vタ形+ばかりなので、~
T:「ばかり」は、のに」「ので」と一緒に使うときは、「な」があります。「ばかりなのに」「ばかりなので」です。
- 「ばかり」は私の気持ちなので、自分が時間が短いと思えば使える。
- 「できる日本語」初中級L10(ST1)の「~たところです」との違いは、「~たところです」は直後しか使えない。「ばかり」は自分の気持ちなので、短いと思えば使える。
練習
①後件作文(例)
・給料をもらったばかりなのに、______。
・日本へ来たばかりなので、______。
②別冊:言ってみよう P41(2)練習1・42(2)練習2
③本冊:言ってみよう P154(2)
【チャレンジ3】Vながら、~
チャレンジの絵・導入
(1枚目のイラストを指して)
T:ナタポンさんと田中さんが話しています。田中さんはナタポンさんの友達ですか?
S:たぶん、近所の人です。
T:そうですね。近所の人です。田中さんはナタポンさんに何を聞ききましたか。
S:日本語の勉強はどうですか。
T:ナタポンさんは何と言いましたか。
S:アルバイトをして、勉強をするので、疲れます。
(2枚目のイラストを指して)
T:田中さんは「大変ですね」と言いました。ナタポンさんは地域の野球チームに入っています。田中さんはナタポンさんは何と言いましたか。
S:来週の試合を応援に行きます。頑張ってください!
T:いいですね。では、CDを聞きましょう。
(CDを聞く)
T:ナタポンさんは田中さんに「勉強はどう?」と聞かれました。何と答えましたか。
S:アルバイトをしながら勉強しているので、毎日とても疲れます。
T:はい、いいですね。
(板書して、リピート)
アルバイトをしながら勉強しているので、毎日とてもつかれます。
T:次は「~ながら」を勉強します。
導入
T:みなさんもナタポンさんと同じで、日本語を勉強しています。夜はアルバイトをしています。2つのことを一緒にやります。「ながら」は2つのことを一緒にするときに使います。この「ながら」は、今じゃありません。もっと長いです。日本語の勉強もアルバイトも今だけじゃありません。明日も、一週間後も、1か月後も、半年後も一緒にします。そのとき「アルバイトをしながら、日本語を勉強しています」と言います。
T:私は昼働いています。夜は、英語の勉強をしています。「ながら」を使って言ってください。
S:昼働きながら、夜英語の勉強をしています。
T:「ながら」を使うときは、後がメインです。大切なほうが後です。私のメインは仕事です。ですから、「夜英語の勉強をしながら、昼働いています」と言います。
(板書して、リピート)
- アルバイトをしながら、日本語を勉強しています。
- 夜英語の勉強をしながら、昼働いています。
★Vマス形+ながら、~
- 「ながら」の意味は、一定期間2つのことを同時にする。
- 「同時進行」の意味は、できる日本語初中級L11(ST2)で学習。
- 後件がメインのこと。
練習
①絵カード練習
②別冊:言ってみよう P42(3)
③本冊:言ってみよう P155(3)
やってみよう
①CDを聞いて、答える。
②インタビューをする記者と答える人になって、ペアで話す。
以上、たのすけでした。
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日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。