N2(文法分析)

【N2文法解説】~ものの/~とはいうものの|用法・例文

たのすけ
たのすけ
N2文法「~ものの/~とはいうものの」の説明です。

 

用法

接続

V・A普通形+ものの *なA~だ→~な/~である
N普通形・なA~だとはいうものの

 

意味

  • ~なのは確かだが、・・・。
たのすけ
たのすけ
~は事実だけど、その事実から予想されることが起こらないときに使います。何か問題があって、スムーズにいかなかったり、解決しない時に使われることが多いです。

 

例文

  • 大学を卒業したものの、就職できない人が多い。
  • レポートの締め切りは今日だ。レポートを今日中に出すとは言ったものの、終わりそうにない。
  • 今日は寒いものの、コートを着なくても大丈夫だ。
  • 値段は安いものの、質はいい。
  • お正月は家族が集まってにぎやかなものの、料理や掃除など忙しい。
  • 4月とはいうものの、まだ暖かくない。
  • 学生とはいうものの、アルバイトばかりしている。
  • 日本人の話していることがわかるようになった。とはいうものの、まだまだ上手く話せない。

 

注意事項

  1. 書き言葉。
  2. 事実や確実性が高いことにつく。
  3. 後件には、予想されることと違うことや、うまくいかないことに対する後悔来る。働きかけの文は来ない。
  4. 「~とはいうものの」は、名詞や句に接続して、一般に考えられることと実際が違う時に使うことが多い。

 

類似文型との違い

~が/けど

  • 「けど」は話し言葉、「~ものの」は書き言葉。
  • 「~ものの」は丁寧形に接続できない。(例)この携帯電話はおととい買いました(〇が ×ものの)、もう壊れてしまいました。

 

~のに

  • 不平・不満の気持があるときは「~ものの」と置き換えらえない。(例)この店は高い(〇のに ×ものの)、おいしくない。

 

~とはいえども

  • 意味は「たとえ/いくら~でも」 (例)田中さんを知っているといえども、1回話しただけだ。

【参考】~といえども

 

~とはいえ…

  • 意味は「~だが、それでもやはり…だ」 (例)駅から近いとはいえ、家賃20万円は高い。
  • 「~ものの…」との違いは、「~とはいえ…」には「…」に判断や評価が含まれない。「~ものの…」は、~という事実は認めるがそれに反する内容を「…」で表す。(例)口では「頑張る!」と言っている(×とはいえ 〇ものの)、頑張っているように見えない。

【参考】~とはいえ

 

~といっても

  • 意味は「~というけれども、実際は」(例)フランス語が話せるといっても、挨拶だけだ。
  • 「~ものの…」は、「予想される結果や状態にならずに、…になった」という結果を表すが、「~といっても…」は、結果を表さない。(例1)毎日3時間勉強した(×といっても 〇ものの)、N2に合格できなかった。

【参考】~といっても

 

~ながら(も)

  • 意味は「~けれども」(例)お酒の飲みすぎは体に悪いと知っていながら、やめられない。

【参考】~ながら(も)

 

 

以上、たのすけでした。

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