日本語教師が国家資格になるのを知っていますか?
日本語教師の方も、日本語教師を目指している方も「日本語教師が国家資格になるって聞いたけど、よく内容がわからない…」という方がいるのではないでしょうか。
この記事では、公認日本語教師に関することをわかりやすく解説しています。
この記事を読めば、以下の疑問が解決します。
この記事に書かれていることは、日本語教師や日本語教師を目指している人なら知っておきたいことです。
「公認日本語教師についてよくわからない」なら、ぜひこの記事を読んでみてください。
目次
公認日本語教師についてのまとめ
公認日本語教師=国家資格を持った日本語教師
公認日本語教師とは、国家資格のある日本語教師です。
今まで日本語教師は国家資格ではありませんでしたが、国が公的な資格としたのが「公認日本語教師(仮)」です。
日本語教師を国家資格にする目的は?
日本語教師を国家資格にする目的は4つあります。
- 日本語教師の質を確保
- 日本語教師の量の確保
- 日本語教師の多様性の確保
- 日本語教師の資質・能力の証明
近年、日本語を学ぶ学習者は増えていますが、日本語教師の数が足りていません。
日本語教師の資格を持って働いている人よりも、実際にはボランティアで日本語を教えている人のほうが多いのです。
【参考】日本語教師の約59%がボランティアの限界―在留外国人の日本語教育担い手不足懸念
国が決めた正式な資格がないために、日本語教師養成講座を修了した人、日本語教育能力検定試験に合格して日本語教師になった人には、指導の質にばらつきがある問題がありました。
つまり、質のいい日本語教師の数を増やしましょう!として、公的な資格にしました。
どうすれば公認日本語教師になれるの?
公認日本語教師として認められるためには、3つの要件を満たす必要があります。
- 日本語教育能力を判定する試験に合格する。
- 教育実習を履修する。
- 学歴は学士以上である。
現在、日本語教師能力検定試験は年に1回ですが、受験回数や開催場所を増やすことも議論されています。また、オンライン受験も検討しています。
今までと大きく変わるのが、教育実習が必須となる点です。
実務経験があっても教育実習は受けなければならない可能性もあります。(現職の日本語教師は一定の移行期間を経て、登録できるようになる可能性あり)
【関連】
≫日本語教師の学歴|大学を卒業しなきゃダメ?高卒の場合は?
≫日本語教師になる3つの方法|養成講座と検定合格のどちらがおすすめ?
(2021.8.18追記)
以前は、公認日本語教師になるには学士以上が条件とされていましたが、現在は、「学歴は不問」で議論されています。
理由は、幅広い職業の人に公認日本語教師の資格を取ってほしいからです。
【参考】毎日新聞「「公認日本語教師」の資格の有効期間設けず 学歴も不問」
教育実習は何をするの?
教育実習をする目的は、「日本語教師に必要な技能・態度に含まれる実践力を身に付ける」ことです。
- オリエンテーション
- 授業見学
- 授業準備
- 模擬授業
- 教壇実習
- 教育実習全体の振り返り
1単位を45分以上とし、45単位以上で教育実習を履修して、修了となります。
合計33時間以上の教育実習となっています。
すでに日本語教師の資格を持っている人はどうなるの?
すでに日本語教師の資格を持っている方は、公認日本語教師の資格が国家資格になるまでは経過措置の対象となります。
現在、日本語学校で日本語教師として働いている人は、一定の移行期間の後に、公認日本語教師として登録が行えるようになりそうです。
つまり、現職の日本語教師の方は、新しく試験を受けたり教育実習を受けなくても、公認日本語教師の登録ができることになります。
いつから国家資格になる?
2021年頃までは施行される可能性があります。(2020年5月時点では決まっていません)
(2021.8.18追記)
現在は、以前考えていたスケジュールより遅れていて、2024年の実施を目指しています。
2022年 通常国会で法案成立
2022~2024年 準備期間
2024年 公認日本語教師制度を実施(予定)
公認日本語教師の資格に有効期限はあるの?
有効期限を設定し、10年程度で更新講習がある予定です。
(2021.8.18追記)
現在は、資格の有効期限がなくなりました。
理由は、資格の更新を制度化しなくても、その都度必要があれば研修を受ければいいとされたからです。
【参考】毎日新聞「「公認日本語教師」の資格の有効期間設けず 学歴も不問」
日本語教師養成講座を受講するのは意味がない?
養成講座の意味がなくなることはありません。以下のことが、予測されています。
日本語教師養成講座を受けておいて、不利になることは一つもありません。
むしろ、試験が免除される可能性もあり、プラスに働きますね。
実際に公認日本語教師の法律が施行されてしまうと、3つの要件を満たさなければなりません。
今のうちに日本語教師養成講座を修了したり、日本語教育能力検定試験に合格したりしておくことをおすすめします。
【関連】
≫費用の安い日本語教師養成講座ランキング|総合的におすすめはどれ?
≫eラーニングの日本語教師養成講座5社を徹底比較|おすすめはどこ?
≫日本語教育能力検定試験の合格を目指す|おすすめ通信講座3社を徹底比較
【まとめ】2024年に日本語教師は国家資格へ!(予定)
公認日本語教師についてなんとなくお分かりいただけたでしょうか。
私は日本語教師が国家資格になることで、3つのメリットがあると思います。
これから公認日本語教師の法律が施行されるまでには、もっといろいろな審議がなされると思いますが、日本語業界がよくなる第一歩だと思っています。
また決定事項があったら、追記していきますね。
この記事は文化庁のホームページにある資料を参考に書いていますので、気になる方は読んでみてください。
≫日本語教師の資格の在り方について(報告)(案)
≫日本語教育能力の判定に関する報告(案)
以上、たのすけでした。
日本語教師のまとめ記事はこちら
≫日本語教師になりたい方向けのまとめ記事
≫授業のやり方や教え方で悩んでいる日本語教師の方向けのまとめ記事
≫【完全保存版】日本語授業のやり方や教え方がわかるまとめ記事
≫働き方で悩んでいる日本語教師の方向けのまとめ記事
日本語教師たのすけです。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案・周りの目を気にしすぎる私でも、日本語教師の仕事にやりがいを持って働けるようになった授業のやり方を中心に、発信しています。