「～てしょうがない/～てたまらない/～てならない」の違いは？｜ポイントを5つ紹介します

蚊に刺されたとき、あなたは何と言いますか？

さて、言い方を3つ紹介しましたが、この3つに違いはあるのでしょうか？

学習者にとっては、「～てしょうがない」「～てたまらない」「～てならない」の文型の意味理解は難しくありません。

勉強した後は、「かゆくてしょうがない！！」などとよく使っています。

ですが、だからこそ、違いについてよく質問される文型です。

この記事では、「～てしょうがない」「～てたまらない」「～てならない」の3つの違いについて、ポイントを5つ紹介しています。

たのすけの考察が含まれる部分もありますので、ご了承くださいませ。

「～てしょうがない」「～てたまたない」「～てならない」の5つの違い

核の意味

まずは、それぞれ核の意味を確認しましょう。

どれも強い気持ちが湧き出ていて、抑えられない様子を表しますが、核となる部分は以下のような違いがあります。

たのすけ

3つとも欲求を抑えられない時に使う表現ですが、核の意味をおさせておくと、使う場面でどれがいいかな？と考えやすいと思います。

一緒に使えない言葉・よく使う言葉

「～てしょうがない」が一番使用範囲が広いです。

「～てたまらない」は感覚の形容詞と相性がよくて、自然にそうなる意味を持つ言葉や事象の言葉とは一緒に使うことができません。

「～てならない」は、自然にそうなる意味を持つ動詞（自発動詞）と相性がよく、事象の言葉とは一緒に使えません。

たのすけ

自然にそうなる意味を持つ言葉とは、自分でコントロールできないもので、「思える・思い出される・思われる・感じられる・泣ける・見える・気になる・悔やまれる」などがあります。

ポジティブ・ネガティブのどちらの意味か

「～てしょうはない」は、核の意味を考えてみると少しネガティブ寄りだと思います。

たのすけ

「～てしょうがない」は、「強い気持ちがあるのに、我慢する方法・克服する方法がなくて、とても～だ」というときに使います。なので、どちらかというと、ネガティブ寄りになると思います。

「～てならない」は、ネガティブな感情を表すことが多いです。

たのすけ

「～てたまらない」は自然にそう感じる言葉（気がする・感じられる）と一緒に使うことができません。

気持ち・感覚がずっと続いているのか

例文で違いを確認してみます。

たのすけ

「～てしょうがない」はその気持ちや感覚が長く継続している様子を表します。「～てたまらない」「～てならない」は、今の時点で強い気持ちや感覚を表します。

話し言葉or書き言葉

学習者にどこまで説明する？

「～てしょうがない」「～てたまらない」「～てならない」の違いについては、一緒に使えない言葉・よく使う言葉を説明するのがいいと思っています。

一緒に使える言葉・よく使える言葉で違いを説明するのがいい理由は、2つあります。

一つ目の理由は、日本人でも明確に使い分けている人は少ないと思うからです。

例えば、冒頭で紹介した3つの表現（かゆくてしょうがない/たまらない/ならない）を意識して使っているかと言ったら、そうじゃないと思います。

（「～ならない」は書き言葉が多く、少し古い言い方なので、会話では使用場面は少ないと思います）

二つ目の理由は、JLPTの文法問題では、接続を問われたり、文法を選択する問題でも、この3つが同じ選択肢にある問題はないと思うからです。

ですので、細かい違いを伝えるよりも、間違った使い方をしないように、一緒に使えない言葉、相性がいい言葉を伝えるのがいいと思います。

あとは伝えるのなら、会話では「～てしょうがない」「～てたまらない」を使う、ぐらいのでいいと思います。

【まとめ】「～てしょうがない」「～てたまらない」「～てならない」の3つの違いは簡潔に！

比較してみると、似ているようで、違う部分がありますね。

もう一度、3つの違いをまとめます。

たのすけ

学習者に何を伝えるか・伝えないのかは、学習者のレベルに合わせて判断していただけるといいと思います。

以上、たのすけでした。